Jリーグ アビスパ福岡

Jリーグクラブとサポーターの「両想い」。イタリアが見習うべき環境

ミランサポーター 写真提供: SportMediaset

サポーターの悪い側面しか見ないイタリア

そんなサポーターを大事にしている印象が強い日本と、イタリアを比べてみたいと思います。

日本では、選手と触れ合うイベントを開催したり、選手が学校に行って子供たちにサッカーを教えたりなど、サポーターを大事にする仕組みがしっかりしている。しかし、セリエA(セリエB、セリエCも)では似たような仕組みがあまりない。むしろ、イタリアのサポーターは悪者扱いされてばかりです。

確かに日本と違って過激なウルトラス(ヨーロッパの熱狂的なサポーターグループ)の存在もあり、中にはクラブのイメージを悪くする危険な人物もたくさんいます。しかし、サポーター全員が同じ扱い方をされるのは如何なものでしょうか。

イタリアの長いサッカー史の中では、応援団に参加することを祖先から引き継ぐ人々がたくさんいて、「応援」が「伝統・文化」になっている側面もある。リーグのイメージアップのためにも、彼らがもっと取り上げられるべきです。

クラブとサポーターの関係は「片想い」であってはいけない。日本のように「家庭的な」雰囲気をイタリアにも作るべきだと思います…。その雰囲気を作り上げることに成功すれば、イタリアのサッカー界ももっと安全な場所になるはずです。

ページ 2 / 2

名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

筆者記事一覧