Jリーグ アビスパ福岡

チーム内から見たアビスパ福岡。このクラブが大好きになった4つの理由

写真提供: Gettyimages

ファビオ・ペッキア監督がイタリアに帰国した後に、私もアビスパ福岡を離れることになった。北海道に戻ってからほぼ4ヶ月が経っている…

厳しい状況の中に選手、監督、スタッフ、そしてサポーターはこのピンチを必死に乗り越えようとしている。その中に私が何もできないのは本当に詳しいです。

短い経験でしたが、私はアビスパ福岡が大好きになった。そして、これからの活躍を祈って、このチームを好きになった理由をみなさんにお伝えしたいと思います。

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最初から気持ち良く私を受け入れてくれた

私は昔からサッカーが大好きですが、まさかプロクラブで仕事できるなんて…想像もしなかった。

14年前に来日して、ずっと北海道で住んでいた。このチャンスが訪れたのは2018年12月末だった。オファーが来たときはとても嬉しかったが、不安もたくさんあった。自分の夢を叶えるために家族から離れるのは本当に正しいことだろうか?経験したことない仕事だけど、本当に私でいいのだろうか?契約が決まってから福岡に到着したまでの2週間は本当に悩んでばかりだった。

しかし、福岡についてからすぐある方にこう言われた。「1人で悩む必要がない。我々はチームなのでお互いに支え合うのが当たり前。今私がダビデを支えればいい。私が苦しくなったら、ダビデが私を支えてね!」。その言葉のおかげでクラブといいスタートを切ることが出来た気がする。それから感動的な6ヶ月が始まった。

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フロント、スタッフ、選手の一体感

イタリアのクラブのことしかわからなかった私にとって、アビスパ福岡のスタッフの行動が驚きの一つだった。

例えば、イタリアではアスレチック・トレーナーやストレッチ担当は選手のケアーだけを担当する。通訳者は自分が担当している選手の通訳しかやらない。キットは練習前にトレーニング道具を出して、練習が終わってから片付けるのみ。

アビスパのスタッフは違った。選手がベストの環境でトレーニングができるように、スタッフ全員がピッチに集まって、ボール広いや選手のフォローなどしたりした。これは日本人にとって当たり前なことかもしれないが、私にとって、その行動はチームの一体感を表すものだった。

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サポーターの優しさ

アビスパ福岡のサポーターは間違いなく、このチームの「魂」である。彼らのパッションはトレーニングの時であろうと、試合の時であろうと、いつも伝わっている。

この経験をする前、「サポーター」というのはただ好きなチームの試合や練習を見に行くものだけだと思った。実際、私もそうだった。若い頃、ミランの試合を毎週見に行って、たまに選手のサインをもらうために、練習場に顔を出していた。

しかし、アビスパのサポーターはどんな時でも「どうやってチームの力になれる」と考えていて、「サポーター」という言葉はもっと深い意味があることを感じさせられた。

練習後、アビスパのサポーターは選手だけではなく、スタッフのことも待って、声をかけてくれる。初めてチームの通訳に勤めた私は、練習中にパスミスしたり、日本語の単語を間違ったりすることで、みんなの足を引っ張たりした。その時はサポーターの一言で何回救われただろう。サポーターは本当に「親」や「友達」のように、クラブを常に見守ってくれている。

そして、試合の時の応援は本当に心に響いく!試合開始から最後まで一瞬も休まずにチームのために声を出し続ける。どんな状況にも力を出し切る。スタジアムにいた時も、今テレビで試合を見ている時も感動します。

愛を込めて頑張るみんなの姿

次の日の練習を組むために遅くまでクラブハウスに残るコーチングスタッフの姿…「どうすればもっと強くなれる」と考えて、常にコミュニケーションを取り合う選手たちの姿…ストレスなし日本で暮らせれるように1日中外国人選手のフォローをする通訳者の姿…休みなく選手の怪我をケアするトレーナーの姿など…サポーターだけではなく、クラブ関係者の姿も見て、愛が伝わります。

私は正式にクラブのスタッフじゃなくなったが、これからもアビスパ福岡を応援し続けます。そして、短い間だったが、素晴らしい経験をさせてくれたみなさんに「ありがとう」と心から言いたくて、このコラムを書いてみた。

名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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