ブロックを組む相手に対して
これまでの札幌スタジアムでの戦い同様に、5-4のブロックでゴール前を固めた松本。やはり、ブロックに定評のあるチーム相手には、ブロックの外側にいる福森晃人の存在が重要になってくる。
プレッシャーのあまりかかっていない場面での福森のキックの精度は世界レベル。試合序盤のジェイへのクロスや、33分のような正確なロングボールは強力な武器となる。堅牢なブロックを組む相手に対しては、福森をいかに楽にブロックの外側プレーさせるかが大事になるだろう。
ぴしゃりとハマった松本対策
前半途中までは、松本への対策が面白いようにハマった。無理してボールを持つことはなく、相手の前線のプレスの枚数が少ない時にはロングボールを前線に入れる。相手に回収されても無理に取りに行かず、相手にボールを持たせる。相手が攻撃に人数を変えた際に奪い返すとカウンター発動。ロングボール1本や、ルーカス・フェルナンデスやA・ロペスのドリブルで松本にカウンターを複数回食らわせた(松本の攻→守切り替え時の対応がおざなりだったのもある)。
また、松本が人数をかけて前線からのプレスを行った場合には、逆にウィングバックをつかいながらしっかりとつなぐ。基本的に5-4ブロックの松本が前線からのプレスに人数をかければ、2ライン間には大きなスペースが生まれる。相手のやりかたによって、柔軟に戦い方を変えることができていた。
気になる点は…
この試合で気になったのは、失点にも繋がったセットプレーの守り方だ。札幌は松本のCKの際に、キッカーの前に福森を配置した。ニアへのボールを警戒してのことだろう。ただ、183cmの身長がある福森をあの位置に立たせるのは少し疑問だ。低身長の選手でも、ニアへのコースをふさぐには十分だろう。
もう1つは、GKのク・ソンユンとともにリーグ戦全試合出場を続けている進藤亮佑。この試合では前田大然のスピードにもしっかりと付いていったが、これから本格的に夏に突入することを考えると、そろそろ休養が必要だろう。宮澤裕樹が本格的に復帰するまでは辛抱か。
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