エバートン アーセナル

Dr.TRIBE【試合診断書】 プレミアリーグ第6節 アーセナル対エバートン

大会:プレミアリーグ
カード:アーセナルvsエバートン
スコア:2-0
担当医:ペペ土屋( @PPDOLPHINS
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チームの攻撃vs守備
・両チーム監督
・主審


マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM):アーロン・ラムジー

2アシストを記録。視野の広さと、崩しの局面での創造性は多くのチャンスを創り出し、献身的な姿勢で観かたが空けたスペースを埋め、右に左に動いた。

ザ・ハード・ワーカー(THW):ペトル・チェフ

前半にはビッグセーブを複数回記録。チームを最後尾から支えてクリーンシートを達成した。判断が早く、相手との間合いを詰めるタイミングも抜群。コーナーキックでも多くのボールをキャッチして攻撃につなげた。

モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP):ドミニク・キャルバート=ルーウィン

試合最初のビッグチャンスを決めきれず。前線で身体を張って攻撃の基点になる場面もあったが、フィニッシュの局面での精度が低く、相手にとって危険な存在にはなり切れなかった。


アーセナルの攻撃vsエバートンの守備

アーセナル:11番のトレイラと34番のジャカが、相手の2トップの脇に立つのが基本だが、トレイラがCB間に落ちたり、CBとSBの間に落ちたりして3バックのような状態でビルドアップすることも多い。

4-4-2に近い形で攻撃を組み立てる。14番のオーバメヤンと9番のラカゼットが2トップを組む時間帯が長く、その際は8番のラムジーと10番のエジルが、左右のハーフスペースでボールを引き出した。

SBのポジションは最初から高い位置をとり、縦パスが中央に入ったタイミングで相手DFラインまで攻めあがれる位置をキープする。

エバートン:4-4-2のコンパクトのブロックを敷いて、ハーフライン辺りから2トップがプレスを開始する。30番のリシャルリソンは11番のウォルコットよりも高い位置をキープする傾向がある。

4バックは横をコンパクトに保ち、ある程度大外の選手は捨てて、クロスボールをあげられてもCBが跳ね返す。中間ポジションをうろつくラムジーに対してどのように対応するのか、最後まであいまいだった。


エバートンの攻撃vsアーセナルの守備

エバートン:ボールを奪ってからは、まずは左サイドで高い位置をとるリシャルリソンを見る。そこにボールを入れられなければ1トップのキャルバート=ルーウィンや10番のシグルズソンにボールを預けて、26番でデイビスや11番のウォルコットがサポートに入りながら前へ進む。

前線の4枚で攻撃を完結させようとする意識は高く、サイドから斜めに走り込んでくる両SMFにスルーパスが通った時にチャンスが生まれていた。

アーセナル:オーバメヤンが中央に残った際はラムジーがサイドに出たり、ラカゼットが入れ替わって左にポジションをとったりするが、基本的には画像の4-2-3-1の布陣。ラムジーが前に出て2トップで相手CBにプレスをかける場面も。

DFラインの位置は高く、裏をとられてピンチを迎える場面も。トレイラの予測の速さとボール奪取能力の高さに救われ高い数は少なくなかった。2番のベジェリンがリシャルリソンとのマッチアップでフィジカル負けし、左から押し込まれることが多かった。


アーセナル監督:ウナイ・エメリ

トレイラを先発起用し、オーバメヤンを左SMFに置いた4-2-3-1で試合をスタートさせた。ベンチの層の薄さは気になるところだが、出場した選手が軒並み悪くないパフォーマンスを披露したことはポジティブだった。しかし、ソクラティスの怪我はエメリ監督をさらに苦し状況に追い込むことになるかもしれない。

今のところ、前政権の遺産を受け継ぐ形でなだらかにチームを改革してきている印象だが、4-4-2に近いオーガナイズを試合の中で見せるなど、少しずつ“エメリ色”は見え始めている。


エバートン監督:マルコ・シルバ

狙いとしては決して悪くなく、狙い通り4-4-2のコンパクトな守備から、比較的縦に速く相手SBの裏を突いていく攻撃はアーセナルを苦しめていた。しかしフィニッシュの局面で、選手単位で精度を欠いたために得点には至らず。

相手の2点目がオフサイドだったことなど、不運もかさなった。結果論ではあるが、ルーウィンが低調だったので、もう少し早めに交代カードを切ってもよかったかもしれない。スピードのあるルックマンを投入しても面白かっただろう。

ベルナルジがチームに馴染み、ミナが復帰すれば、オプションも増えて相手にとっての脅威は増すはずだ。


主審:ジョナサン・モス

振る舞いとしては威厳があるようにも見えたが、実際には勝敗に関わるミスジャッジがあった。後半にボックス内でヘディングしたオーバメヤンのパスは、ケニーの手にあたっており、PKが妥当だった。アーセナルの2点目はオフサイド。トレイラのディニュへのチャレンジにはイエローカードを提示し、退場にしてもおかしくはなかっただろう。