Jリーグ V・ファーレン長崎

首位広島がピースマッチに勝利。長崎出身の柴崎が先制点を奪取

 明治安田生命J1リーグ第21節サンフレッチェ広島対V・ファーレン長崎の「ピース・マッチ」が11日行われた。

 被爆地を本拠地とする両クラブの対戦は「ピースマッチ」と銘打って開催。サンフレッチェ広島は肩に折り鶴をあしらった特別ユニホームを着用。試合前には平和を祈る黙祷が行われた。

 試合立ち上がりは激しい攻め合いとなった。前半2分、鈴木武蔵が右サイド敵陣深くを抉って中央へクロス。ファンマが滑り込みながら合わせるも、広島GK林卓人のスーパーセーブに阻まれた。林が弾いたこぼれ球が広島の味方に渡ると、広島はカウンターを発動。右サイドに流れたパトリックが持ち上がるとクロス。中央に陣取った渡大生には惜しくも合わなかった。

 立ち上がりの激しい展開から徐々に試合は落ち着く展開に。前半30分時点では長崎が支配率58%とボールを支配した。しかし、広島は少ないチャンスで決定機を作っていく。試合が動いたのは前半46分、パトリックが田上大地にペナルティエリア手前で倒されてFKを獲得すると、これを柴崎晃誠が見事にゴール左隅に沈めた。

 長崎出身の柴崎のゴールで広島が先制。このまま1-0の広島リードでハーフタイムを迎えた。

 後半開始直後は長崎が攻勢を強める。後半48分、飯尾竜太朗が右サイドの敵陣深くからクロスを送る。一度はDFに弾かれるも、こぼれ球に島田譲が反応。ペナルティエリア手前から左足で強烈なシュートを放ったが、ゴール左へと外れてしまった。

 一方広島は後半53分、渡がクリアミスからのこぼれ球に反応。オフサイドぎりぎりのタイミングで抜け出すと、DFを背負いながらゴール前でGKと1対1を迎える。左足でシュートを放つもGK正面へと飛んでしまった。

 さらに後半80分には自陣から広島がカウンター攻撃。パトリックが途中出場のティーラシンとのワンツーでゴール前へと抜け出すとGKと1対1に。右足でシュートを放つも、GKの正面でセーブされた。

 長崎はヨルディ・バイスを上げてパワープレー体制に。しかし、広島は1枚少なくなった長崎の急所をカウンターで突く。後半88分、途中出場の川辺駿が持ち上がり、並走した同じく途中出場のティーラシンへスルーパス。GKとの1対1を迎えたティーラシンは上手くタイミングを外したシュート。これがゴールネットに吸い込まれて追加点。

 広島がこのまま2-0で長崎に勝利。ピースダービーを制した。