ワールドカップ

日本の快進撃から衝撃の敗戦劇まで。W杯GS第2戦を振り返る

ワールドカップ・ロシア大会はグループステージからハイレベルの試合が数多く見られ、世界中のフットボールファンを熱狂させている。その中、早くもグループステージ第2戦の全試合が終了した。そこで今回はこのグループステージ第2戦での出来事を一挙に振り返る。


6か国のグループステージ突破決定

グループステージ第2戦では開催国のロシア、ウルグアイ、フランス、クロアチア、ベルギー、イングランドがベスト16進出を決めている。またグループA、Gではすでにグループステージ突破の2枠が決定しており、最終戦ではそれぞれロシア対ウルグアイ、ベルギー対イングランドという首位通過の座をかけた直接対決が行われる。


8か国のグループステージ敗退決定

一方でペルー、モロッコ、コスタリカ、ポーランド、エジプト、チュニジア、パナマ、サウジアラビアの8か国が1試合を残して予選敗退となっている。特にグループHにおけるバイエルン・ミュンヘンのFWロベルト・レバンドフスキを擁するポーランドの2連敗には驚きの声が挙がっている。


熾烈(しれつ)な得点王争い

グループステージ第2戦終了時点で、ゴールデンブーツ(W杯得点王)を巡る競争は、現在イングランド代表FWハリー・ケインが5ゴールでトップに立っており、続きてベルギー代表FWロメル・ルカク(4ゴール)、ポルトガル代表FWクリスティアーノ・ロナウド(4ゴール)と続いている。クリスティアーノ・ロナウドはスペイン戦のハットトリックに続きモロッコ戦でもゴールネットを揺らしている一方、この第2戦ではケインはパナマ戦でPK2本を含むハットトリックを決めた。


世界有数のストライカーたちに悲劇が…

今大会未だにネットを揺らしていないバイエルン・ミュンヘンのポーランド代表FWロベルト・レバンドフスキ、そしてPKによる1ゴールに終わっているリバプールのエジプト代表FWモハメド・サラーが早くもグループステージで姿を消すこととなった。そしてチーム全体が不調に陥っている現在グループ最下位のアルゼンチン代表のFWリオネル・メッシが次なる犠牲者となる可能性が高い。


優勝候補ドイツが見せた劇的勝利

初戦でメキシコにまさかの敗戦を喫していたドイツは、スウェーデンとの一戦で先制ゴールを許した時点で「グループステージ敗退」が現実味を帯びていたが、ボルシア・ドルトムントのMFマルコ・ロイスが同点ゴールを決めると、終盤にバイエルン・ミュンヘンのDFジェローム・ボアテングの退場で数的不利となったにも関わらず、終了直前にレアル・マドリードのMFトニ・クロースがFKから芸術的なゴールを決め、劇的勝利を飾った。


後半アディショナルタイムに8ゴールも

この第2戦の全16試合において後半アディショナルタイムに生まれたゴール数は「8」にものぼる。この中には先述したドイツ対スウェーデンにおけるトニ・クロースのゴールのほか、ブラジル対コスタリカでバルセロナのMFフィリペ・コウチーニョやパリ・サンジェルマンのFWネイマールが挙げたゴールが含まれている。


必ずゴールネットが揺れるシーンを目撃

第2戦ではすべての試合でゴールが生まれており、スコアレスドローに終わった試合が見られなかった。またこの16試合では47ゴールが決まっており、これは1試合で平均2.9回もネットを揺らしていることを意味している。


アジア勢の結果は…?

日本はグループステージ第2戦で強豪・セネガルと対戦し、先制点を許す苦しい展開だったにも関わらず、2度に渡りスコアをタイに戻し、結局2-2で終え勝ち点1を加えた。当初は日本のグループステージ突破は厳しいという声が大きかったものの、コロンビア戦に続いて勝ち点を獲得したことにより、ベスト16入りは現実味を帯びている。一方韓国はスウェーデンに続き、メキシコにも敗れ未だに勝ち点0のままであるが、それでもグループステージ突破の可能性はわずかながら残っている。


スイス代表のゴールパフォーマンスが…

グループEのスイス対セルビアでは、アーセナルのMFグラニト・ジャカとストーク・シティのMFジェルダン・シャチリのゴールにより、スイスが逆転勝利を飾ったものの、両選手のゴールパフォーマンスがセルビアと政治的対立関係にあるアルバニアの国旗に描かれている「双頭の鷲」を意味するものである可能性が高いという指摘が相次いでおり、国際サッカー連盟(FIFA)も調査に乗り出す事態に発展している。


グループステージ最終戦の展望

何と言っても不調のアルゼンチンがナイジェリア戦で勝利をつかむことができるのか、そして世界を代表する選手であるリオネル・メッシがこの大舞台で輝きを取り戻すことができるのかにフットボールファンの視線は集まるだろう。また日本代表がすでにグループステージ敗退が決定しているポーランド相手にここ2戦と同じような戦い方ができるのかどうかも注目だ。