代表チーム ベルギー代表

タレント揃いベルギー、ルカクとアザールの複数得点でチュニジアを圧倒

 ワールドカップ・ロシア大会・グループステージ第2戦のベルギー対チュニジアが日本時間23日晩にスパルタク・スタジアムで行われ、ベルギーが5-2でチュニジアに勝利し、グループステージ突破を決めた。

 タレントが揃うベルギーを率いるロベルト・マルティネス監督は初戦と変わらず、マンチェスター・ユナイテッドのFWロメロ・ルカク、チェルシーのMFエデン・アザール、ナポリのFWドリス・メルテンスらを先発起用する。一方でチュニジアはゴールマウスをGKファルーク・ベン・ムスタファに任せる。

 ベルギーは立ち上がりの2分、自陣からのカウンターでルカクが早速ゴール前に迫るシーンを作ると、4分に右サイドからワンタッチのパスを受けて縦にドリブルを仕掛けたアザールがペナルティエリア内で倒されPKを獲得。これをアザールが自ら左隅に沈め、ベルギーが先制ゴールをあげる。

 立ち上がりから攻勢を強めるベルギーは12分、右サイドに流れたルカクがグラウンダークロスを送り、ニアサイドでアザールが右脚で合わせるも、これはファルーク・ベン・ムスタファの正面に遭う。14分には左サイドから大連一方のFWヤニック・カラスコがドリブルで持ち込み、そのままシュートを放つ。すると16分、ベルギーはメルテンスが中盤でボールを奪うとショートカウンターに持ち込み、スペースを突いたルカクへ縦パスを出すと、これを受けたルカクが落ち着いてゴール左隅に流し込み追加点を奪う。

 しかし直後の18分、チュニジアはFWワフビ・ハズリの左サイドのFKからペナルティエリア内でDFディラン・ブロンが頭で合わせると、これがゴール右隅を揺らし早い時間帯で1点を返す。ただチュニジアは21分にゴールを挙げたブロンが左ひざを痛めたことを受け、思わぬ形で最初の交代カードを切る。

 互いにゴール前に迫るシーンを多く作りオープンな展開となる中、ベルギーは26分、またもや中盤でボール奪取に成功するとマンチェスター・シティのMFケビン・デ・ブルイネから裏のスペースを狙ったルカクへ一気に縦パスを出すも、ルカクのボールタッチが大きくなり、そのままゴールラインを割る。

 チュニジアも30分、右サイドの裏を突破しクロスを挙げ、ベルギー守備陣のクリアが中途半端になったところのセカンドボールを拾い、MFフェルジャニ・サッシがシュートを放つもゴールマウスのわずか左にそれる。38分にも再び右サイドからクロスを挙げると、今度はFWファハルディン・ベン・ユースフが右脚で合わせるも枠を捉えることはできない。ところがチュニジアは40分にDFシアム・ベン・ユーセフがプレー続行不可能となり、早くも2枚目の交代を余儀なくされる。

 するとベルギーは45+3分、パリ・サンジェルマン(PSG)のDFトーマス・ムニエが右サイドからペナルティエリア手前にドリブルで持ち込むと、再び最終ラインの裏をついたルカクがムニエからのパスを受けると、前に出てきたチュニジアGKの動きを見るやループシュートでネットを揺らし、前半を終える。

 2点リードで後半へ折り返したベルギーはその後半開始早々の51分、味方のロングフィードに反応し、チュニジアの最終ラインの裏の広大なスペースに抜け出したアザールが、チュニジアのGKファルーク・ベン・ムスタファまでも交わしゴールマウスに流し込んだ。

 リードを3点に広げたベルギーは58分、ルカクに替えてマンチェスター・ユナイテッドのMFマルアン・フェライニを投入し、中盤の枚数を増やす。そして67分にはアザールもお役御免でボルシア・ドルトムントのFWミシー・バチュアイとの交代でベンチへ下がる。

 ゲームの流れを落ち着かせるべく、ベルギーはポゼッション時はビルドアップのペースを緩める一方で、守備ブロックを固めてチュニジアにチャンスを作らせない。そのベルギーは73分にチュニジアの裏のスペースをとったバチュアイがチュニジアのGKファルーク・ベン・ムスタファを交わしゴールマウスに流しこもうとするも、チュニジア守備陣がなんとか掻き出して追加点を許さない。76分にはカラスコがシュートを放ち、ゴールキーパーが弾いたセカンドボールをバチュアイが逃さず押し込もうとするも、クロスバーに嫌われる。

 これ以降も試合のペースを握り続けたベルギーは90分、右サイドのクロスにバチュアイが左脚で合わせると、これがゴールネット右隅を揺らした。チュニジアは後半アディショナルタイムに1点を返したものの、試合は5-2で終了。ベルギーはルカクとアザールが2ゴールずつ挙げるなど主力が爆発し、3ポイントを手に入れた。なお勝利したベルギーは日本時間24日晩に行われるイングランド対パナマの結果次第では残り1試合を残してグループステージ突破を決めることとなる。