代表チーム イングランド代表

イングランド代表に悪影響を与えるライバル関係。レジェンドが指摘したピッチ外の問題

著者:キーシャーナン・サンダレザン(翻訳:マリオ・カワタ)

 イングランド代表が国際レベルの大会で成功できない理由についてはいくつもの仮説があり、その議論はいつも興味深い。ウインターブレイクの欠如やイングランドクラブの地元タレント育成の軽視、過去の失敗から来る精神的な圧力…。こうした考察の多くは理論的であり、説得力のあるものも少なくない。

 そして特に面白いのはイングランド代表の中心でプレーし、国際大会での失敗や失望を経験してきた選手がチーム内の事情について明かす時だ。先週はジャーメイン・デフォーがワールドカップの大会中にあまりに退屈なので、ウェイン・ルーニーと一緒に彼の昔の結婚式のビデオを見ていたと語っている。何百万人もの人間が夢見る世界最高の舞台で暇を持て余すというのは、明らかに何か問題がある。モチベーションの欠如を疑問視されても仕方がないだろう。

 そしてもう一人の元代表選手が、イングランドが国際大会で成功できない理由について考えを語っている。リオ・ファーディナンドは友情の欠如が、偉大なチームを作る妨げになっていたとしている。

「リーグ優勝をリバプールと争う年もあれば、チェルシーとの年もあった。だから代表のロッカールームでチェルシーのフランク・ランパードやアシュリー・コール、ジョン・テリーやジョー・コール、リバプールのスティーブン・ジェラードやジェイミー・キャラガーに心を開くことなんてなかった」 とファーディナンドは英国メディア『トーク・スポーツ』に語っている。

「多くを語れば、彼らが情報をクラブに持ち帰って私たちを上回るためにそれを使う恐れがあった。だから彼らと親しくなる気はなかったんだ。当時はそれがイングランドにとって害のある行為だとは気づかなかった。マンチェスター・ユナイテッドでの勝利に執着するあまり、他のことは重要ではなかった」

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