セリエA ラツィオ

ローマ勢とインテルによる来季CL出場「2」枠を巡る攻防の行方は?

第34節・トリノ戦で負傷離脱のラツィオのチーロ・インモビーレ(写真中央)  写真提供:GettyImages

ここに来て失った“得点源”とデ・フライの去就報道

 シモーネ・インザーギ体制2シーズン目を迎えたラツィオは、開幕前に選手層の薄さからリーグ戦とヨーロッパリーグの両立を不安視する声が少しばかり挙がっていたものの、蓋を開けてみればMFセルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチに引けを取らないMFルイス・アルベルトの大躍進やリバプールから加入したMFルーカス・レイバの安定感、MFアダム・マルシッチの台頭などもあり、ヨーロッパリーグでベスト8入りを果たすなど一定以上の結果を残しており、指揮官も来季以降に向けて確かなる手応えを感じていることだろう。

 ただジャッロロッシに今季の対戦で1分1敗と負け越したことに加え、リーグテーブルでも2ポイント差で食い下がっていることを気に食わないラツィアーレが大半を占めることも事実であり、2007/08シーズン以来となるチャンピオンズリーグ本戦出場はもちろん、シーズントータルでの首都の“覇権争い”を制することが“至上命題”となっているようにも感じる。残り2試合でこの2つの課題にピッチ上での結果で応えたいビアンコセレスティではあるが、意外にも課題の前には大きな障壁が立ちはだかっているのかもしれない。この終盤における負傷離脱者の続出が主な背景だ。

 まずは今季も公式戦46試合で41ゴールと昨季と変わらず驚異の決定力を誇っているイタリア代表FWチーロ・インモビーレから触れよう。2年間にカルチョ界復帰を果たすと、水を得た魚のように本来のパフォーマンスを取り戻したこのハードワーカーは、第34節・トリノ戦で前半に筋肉に問題を抱え負傷交代。試合後にはインザーギ監督が同選手の今季終了の可能性を示唆しており、3ポイント獲得とは引き換えに頼みの得点源を失うこととなった。

 ラツィオに降りかかるアクシデントはこれだけでは終わらない。次に犠牲となったのは今季1.5列目で大ブレイクを果たし、今や欧州のメガクラブから目をつけられる存在にまで成長したルイス・アルベルトだ。このテクニシャンは第35節・難敵アタランタとの一戦において左脚の内転筋を痛めて前半のピッチを後にしている。その後の検査結果によると、こちらもインモービレと同様、一足早くシーズンを終える可能性をが高いものとみられる。

今夏フリーでのインテル行きが伝えられているラツィオのステファン・デ・フライ  写真提供:GettyImages

 さらに最終ラインの統率をとっていたオランダ代表DFステファン・デ・フライの今夏インテル加入がほぼ確定したという“ピッチ外の出来事”が、まるでクラブに対して揺さぶりをかけるかのようにこのタイミングで一斉に報じられている。そして奇しくもラツィオは最終節、スタディオ・オリンピコに来季CL出場権のライバルであるインテルを迎え撃つ。デ・フライの心の内までは分からないにしても、本人にとって平常心でこの大一番に臨むことは相当ハードルが高いように感じる。

 多くの不安要素を抱えるラツィオにとって11シーズンぶりとなる“欧州復帰”への道のりは険しいものになるかもしれない。

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