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ユベントスとナポリはセリエAの“レアルとバルサ”なのか。セリエAをイタリア人識者2名が徹底討論【カルチョ・エ・ペペ】

セリエAをイタリア人識者2名が徹底討論

チェーザレ(以下:C):第6節が終わって、6連勝を飾っているクラブが二つあるね。ナポリとユベントスだ。ミラノの両チームについても、いろいろな噂がある。これについても話したいけれど、まずは順位表の首位に立っているナポリから始めたいと思う。ハッキリとはわからないけど、セリエAの歴史でナポリが開幕6連勝を飾るのは初めてかもしれない。だけど、チャンピオンズリーグ初戦ではシャフタール・ドネツクに敗れ、SPAL戦はかろうじて勝った。ファンもあまりチームのパフォーマンスに喜んでいる様子はないね。正直、マヌエルはナポリについてどう考えている?

マヌエル(以下:M):まず始めに、マウリツィオ・サッリ監督を褒めなければならないね。ラファエル・ベニテス監督の後継者として選ばれた時に、個人的にはナポリが弱くなると思った。しかし、サッリ監督はとても頑張っている監督である上に、彼のチームは本当に本当に美しいプレーをみせている。おそらく近年のサッカー界で最も美しいプレーをみせているかもしれない。SPAL戦の場合は、たしかに期待通りのプレーはできなかったけれど、アウェイゲームだから許してあげてもよいだろうね。僕はSPALの選手も経験したけど、やはり(SPALの本拠地)スタディオ・パオロ・マッツァでのアウェイゲームはものすごく難しい試合だと思うよ! 最も重要だったことは、美しいサッカーではなく、ゴールを決めることだったと思う。つまり、内容が悪かったとしても、必要だったのは勝利だった。

C:スタジアムの話をしてくれたけど、そういえばサッリ監督はSPALのスタジアムの芝は全然よくなかったと嘆いていたね。僕もサッリ監督はよく頑張っているし素晴らしい結果を残しているから、彼を褒めるべきだと思っている。だけど、やはり彼はいろいろなことに文句をつけすぎるんじゃないかな? 言い訳とか気に食わないことはいつもあるものだよね。おそらくコミュニケーションの面をもう少し頑張らないといけないかもしれない。マヌエルはどう思う?

M:サッリ監督はとても純粋な人だと思うね。

C:トスカーナ州の人だからね。短気なのかも。

M:そうそう。正直に言うと、僕もセリエAの選手だった時に、スタジアムの芝を踏んで、芝が全然よくなかった場合はすごく腹が立っていた。1月か2月といったシーズンの半ばなら理解できるけど、9月で6試合目に芝のコンディションが悪いと怒るだろうね。

C:よく考えればSPALのホームゲームとしてはたった3試合目だったね!

M:そうだね。だからこそサッリ監督の気持ちはわかる。しかもナポリというチームはパスサッカーをしているチームだから、芝が良くなかったら困るね。多分サッリ監督が言いたかったのはこれだね。言い訳を付けているばっかりの人ではないと思う。逆にすぐ要点をつかむタイプに見える。この場合の嘆きはわかる。アルカディウシュ・ミリクの負傷なんだけど、芝のせいにしたくなくても、それも影響あったかもしれない。だからサッリ監督はちょっと怒っていたかもしれない。

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