ラ・リーガ プレミアリーグ

コウチーニョのバルセロナ移籍が実現すれば、プレミアが“二流選手にとってのみ魅力的なリーグ”であることを意味することになる【OPINION】

コウチーニョのバルセロナ移籍が意味するもの

著者:ニール・ハンフリーズ
シンガポールのベストセラー著者の一人。小説4作品を執筆し「プレミアリーチ(2011)」は英メディア「FourFourTwo」の2012年の英国年間最優秀フットボール小説賞を受賞した。テレビ番組での脚本やホストも務め、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、英国といった国々でも幅広く活躍している。

 全てのプレミアリーグのクラブはリバプールに感謝すべきだろう。ユルゲン・クロップとアメリカ人オーナーたちは、フェリペ・コウチーニョに対する1億ユーロ(約129億円)ものバルセロナからのオファーを断ろうとしているのだ。

 バルセロナ側はコウチーニョを獲得し、カンプ・ノウで彼の姿を披露する準備は万全だと考えていただろう。しかしながら、リバプールはそれを公然と否定した。それは単にクラブからの発表ではなく、リーグ全体からの発表だった。

 単純に英国フットボールには1人のベストプレーヤーを失う余裕などなく、おそらくコウチーニョはこの先数年間のベストプレーヤーであり続ける選手でもある。彼は2016/2017シーズンで14得点を挙げ、2017年1月に5年間の新契約を結んだばかりの選手であるだけに、リバプールは彼を退団させる訳にはいかない。モハメド・サラー、サディオ・マネ、ロベルト・フィルミーノ、ダニエル・スタリッジといったリーグ屈指のアタッカー陣を抱えるリバプールのチーム内でも、ベストプレーヤーはコウチーニョの他にいないだろう。

 ドミニク・ソランケ、ディボック・オリジ、ダニー・イングスといった前線の選手の名前を加えると、リバプールにとって、プレミアリーグだけでなく、チャンピオンズリーグでの成功も夢の話ではないかもしれない。

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