プレミアリーグ トッテナム

17/18プレミア優勝はどこだ。英国人ニール・ハンフリーズによるビッグ6の戦力分析

プレミアリーグ優勝はどこだ

著者:ニール・ハンフリーズ
イギリス・ダゲナム出身。シンガポールのベストセラー著者の一人。小説4作品を執筆し「プレミアリーチ(2011)」は英メディア「FourFourTwo」の2012年の英国年間最優秀フットボール小説賞を受賞した。テレビ番組での脚本やホストも務め、シンガポール、マレーシア、オーストラリア、英国といった国々でも幅広く活躍している。

 マンチェスターの2クラブは今夏の移籍市場で最も良い補強を進めているクラブだと言えるだろう。ロンドンのクラブたちは彼らに及ばず、リバプールも失敗に近い。現状、ペップ・グアルディオラ監督のマンチェスター・シティとジョゼ・モウリーニョ監督のマンチェスター・ユナイテッドは今夏の移籍市場でトッププレーヤー獲得を実現させており、マンチェスターの両クラブが優勝争いの筆頭だと言える。

 シティは先日、モナコよりバンジャマン・メンディを5200万ポンド(約76億円)で獲得し、これまで5人のキープレーヤーを獲得するのに2億ポンド(約368億円)以上を費やしている。興味深いのはグアルディオラ監督が獲得した選手たちの持つスピードである。メンディはモナコの中でも並外れたスピードを持つ選手であり、世界最高の左サイドバックの1人である。

 グアルディオラ監督は右サイドバックのカイル・ウォーカー(前所属トッテナム・ホットスパー)とダニーロ(前所属レアル・マドリード)の2選手も獲得しており、現在のチームには3人のスピードのあるサイドバックが所属している。さらに、スピードとバックラインからのビルドアップが持ち味のGKエデルソン・モラレス(前所属ベンフィカ)も3,400万ポンド(約50億円)で獲得している。

 中盤のドウグラス・ルイスとベルナルド・シウバを獲得により、グアルディオラ監督は昨シーズンのチームの穴を全て埋めたと考える人たちは多いだろう。彼の攻撃スタイルはスピードとパワーのあるカウンター重視であり、素早いプレスとスピードのあるサイドバックがカギを握っている。

 昨シーズン、彼が導入したシステムは、選手たちの年齢とスピードのなさにより失敗に終わってしまった。プレミアリーグというリーグに適したシステムではあったが、選手たちに合わなかった。彼が望むシステムに適した5人のスピードのある若手選手たちを獲得した今、シティがリーグ優勝候補だと言える。

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