FC東京監督を今季限りで退任するピーター・クラモフスキー氏は、中国1部・北京国安の指揮官就任がほぼ確実と報じられていたが、ここにきて破談の可能性が浮上。元鹿島アントラーズ所属で、帰化・中国代表入り間近のブラジル人MFセルジーニョとの共闘は幻に終わりそうだ。
横浜F・マリノス時代にアンジェ・ポステコグルー監督を支え、清水エスパルス、モンテディオ山形、FC東京を率いてきたクラモフスキー氏。11月中旬に横浜F・マリノスのジョン・ハッチンソン監督とともに北京国安の新指揮官候補に浮上すると、22日には「北京国安の監督に就任する見込み」と中国国内で一斉に報じられていた。
しかし中国メディア『フットボールニュース』は12月5日、北京国安の監督人事について「当初、ハッチンソン、クラモフスキー、ヴラディミル・ヴァイス(現スロバン・ブラチスラバ)が候補に挙がっていたが、ヴァイスになるはずだ。ブラチスラバはスロバキア1部で首位を走っており、UEFAチャンピオンズリーグの本戦にも出場している」とリポート。クラブ幹部は欧州での実績を高く評価する形で、ヴァイス氏に一本化した可能性があるという。
北京国安は2024シーズンの中国1部リーグを16勝8分6敗と、首位の上海海港から勝ち点22差の4位で終了。長春亜泰所属のセルジーニョを獲得する可能性が以前から報じられているが、『捜狐』は5日に「セルジーニョの北京国安移籍は確実。帰化の手続きも進んでおり、2025年3月までに中国代表入りする見込みだ」と伝えている。
クラモフスキー氏には、中国1部・山東泰山の監督に就任する可能性も報じられていたが、韓国メディア『スポーツ朝鮮』は11月26日に「同クラブに3部降格や外国人選手獲得禁止の処分を科される」と報道。3部降格の場合は外国人指導者の招へいが厳しいという。
なお中国サッカー協会(CFA)は2024年9月、男女問わず120試合で八百長や賭博が確認され、41クラブが関与したと公式発表。シーズン終了後に八百長に加担したクラブを処分する方針を打ち出している。現時点で山東泰山がこうした不正行為に関わったのか不明だが、CFAの対応がクラモフスキー氏など一部指導者の去就に影響を与える可能性も考えられる。
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