インテルはベルギー代表FWロメル・ルカクの今夏退団が噂されているが、同選手の代替候補獲得に多額の資金を費やすことができない可能性が高いようだ。5日、イタリアメディア『フットボールイタリア』が報じている。
現在28歳のルカクは、2019年夏にマンチェスター・ユナイテッドからインテルへ完全移籍により加入。セリエA初挑戦ながらも、移籍1年目の2019/20シーズンから主力に定着してリーグ戦で23ゴールをマーク。アントニオ・コンテ前監督から絶大な信頼を寄せられると、2020/21シーズンはリーグ戦で36試合に出場して24ゴール10アシストをマーク。アルゼンチン代表FWラウタロ・マルティネスとともに前線に必要不可欠な戦力として活躍し、2010/11シーズン以来となるセリエA優勝に大きく貢献していた。
ルカクはインテルとの契約を2024年夏まで残しているが、古巣のチェルシーが移籍金1億ユーロ(約131億円)にくわえてスペイン人DFマルコス・アロンソの譲渡という条件でオファーを提示。インテルはこれを却下しているが、チェルシーは移籍金1億2000万ユーロ(約156億円)+ボーナス1000万ユーロ(約13億3000万円)へ増額して再度インテルにルカク獲得の打診を行うとみられる。
インテルはルカクの放出について、蘇寧グループのスティーヴン・チャン会長は資金の確保という観点から前向きな姿勢を示しているものの、シモーネ・インザーギ監督をはじめイタリア国内のクラブ関係者は反対の姿勢を見せているという。
また、ルカクが退団する場合、インテルはアタランタのコロンビア代表FWドゥバン・サパタの獲得に向かう可能性が伝えられていた。しかし、代替候補の確保には最大で3500万ユーロ(約45億円)しか費やせない模様。アタランタのはサパタ獲得を目指すクラブに対して少なくとも4000万ユーロ(約52億円)を求める構えを見せていることから、ローマに所属するボスニア・ヘルツェゴビナ代表FWエディン・ジェコがルカクの後釜候補として有力視されているようだ。
なお、インテルを率いていたアントニオ・コンテは昨季終了後にスティーヴン・チャン会長から伝えられた主力選手放出に方針に同意しなかったことにより、クラブとの契約解除に至っている。蘇寧グループの方針を巡って、クラブ内部で対立が起きているかもしれない。
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