著者:スティーブン・デニス(フットボール・トライブ・インドネシア)
インドネシアが世界最大の国の1つであることはご存知だろう。 特には世界で最も長い海岸線を持つ国だ。中国、インド、 アメリカに次いで人口は世界4番目。 そして何よりもサッカーに対しては他のどの国々よりも熱狂的で、 インドネシア第二の宗教ともなっている。この国で昨年再開し、 史上最長となりそうなプロサッカーカップ戦について紹介しよう。 インドネシアの国内カップ戦「ピアラ・インドネシア」は、 今年恐らく史上最長の記録になると思われる。 昨年5月8日に始まった大会は、 今年6月末時点でようやく準々決勝ステージに到達する。 つまり1年以上も行われていることになる大会だ。 これが毎年恒例となったらとてつもない。 本大会ではリーグレベル1〜3部の128クラブが、 イングランドのFAカップシステムのように1試合勝ち抜き戦のス テージを戦う。 リーグ層間に制限なく全てのクラブが全国16のゾーンに分けられ 、 例えばリーガ1のクラブがリーガ3の弱小クラブと対戦する可能性 もある。選手の数が不足していたり、 移動の問題で出られないチームが出たりなど実現しない試合もあり 、たくさんのチームが第1ラウンド、 第2ラウンドで失格となった。 第3ラウンドまでが今年2月に終わり、最終ステージに突入した。 試合は準決勝までがホームアウェイ形式になり、 決勝は首都ジャカルタで行われる。 驚くべきことに決勝トーナメント2ndレグ後には、 別のプレシーズン大会「ピアラ・プレジデント( プレジデントカップ)」のためのブレーク期間も設けられた。 ペルセバヤ・スラバヤとマドゥラ・ユナイテッドの準々決勝は、 4月末から5月初旬に設定されていたが、 特別な事情で2ヶ月も延期された。 この東ジャワダービーがようやく6月19日に開催となった。 延期の理由の1つがセキュリティ問題とされていたが、 十分に解消されていなかったようだ。1stレグ終了後「 ボネックマニア」と呼ばれるペルセバヤ・ スラバヤの熱狂サポーターがピッチに侵入して『Jangan Buat Malu Surabaya(スラバヤ市の恥を晒すな)』 と書かれたバナーを広げた。ホームでマドゥラに1- 1で引き分けた後だった。 すでに準決勝が他の3チーム(ボルネオFC、プルシジャ・ ジャカルタ、PSMマカッサル)で争われており、 ペルセバヤとマドゥラの準々決勝2ndレグは6月27日まで待た なければならない。準決勝は6月29、30日と7月6、 7日に予定されているが、果たして順調に行われるだろうか。
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