
オランダ人FWブライアン・リンセンは現在、同国1部NECナイメヘンで日本代表FW小川航基やMF佐野航大らとともにプレー。小川とポジション争いを繰り広げるなか、ナイメヘンと契約延長で合意。これまでのキャリアで一度も経験したことのなかった選択を、32歳のオランダ人が初めて手に入れるまでの軌跡は、浦和レッズでの2年半を知る者ほど、複雑な感慨を覚えるはずだ。
米メディア『ESPN』によれば、リンセンは2025/26シーズン終了後に満了を迎える契約を2年延長。同メディアは「リンセンにとって、これがキャリア初の契約延長となる」「小川からレギュラーを奪うだけのクオリティーを兼ね備えている」と伝えた。フィテッセ、フェイエノールト、そして浦和と渡り歩いてきた男が、初めて「引き留められた」クラブがナイメヘンだという事実は、今がまさにキャリアの絶頂期であることを意味する。
浦和時代を振り返れば、2022年6月の完全移籍直後、パリ・サンジェルマン戦でデビューもいきなり負傷。長期離脱を強いられた。復帰後の2023シーズンはリーグ戦19試合で2ゴール1アシスト。2024シーズンはFWチアゴ・サンタナとのポジション争いに敗れ、スタメン12試合にとどまり、2年半での退団を余儀なくされた。数字だけ見れば、浦和における彼は「使えなかった外国人」の枠を出ない。
だが、ナイメヘン移籍後の変貌ぶりはすさまじい。2025年1月加入後、2024/25シーズンのエールディヴィジで16試合4ゴール。そして今季2025/26シーズンは26試合で9ゴール7アシストという数字を積み上げ、日本代表FW小川航基とスタメンを争う存在となっている。Jリーグで燻っていた選手が欧州で覚醒したのか、それとも浦和のチーム環境がリンセンの能力を封じ込めていたのか。どちらの解釈をとるにせよ、この対比は浦和関係者等にとって決して心地よい数字ではない。
浦和時代はコンディション不良の影響もあり、本来のパフォーマンスを発揮できなかたリンセン。母国復帰後に輝きを取り戻しただけに、スパイクを脱ぐタイミングは先送りになっている。
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