
2026年に開催されるFIFAワールドカップ(W杯)北中米大会を前に、日本代表は守備陣に負傷者が続出し、まさに野戦病院状態だ。そんななか、足底腱膜を負傷していたDF高井幸大(21歳)がトッテナム・ホットスパーの全体練習に合流した(9月24日)。
高井はJリーグ史上最高額(推定約10億円)の移籍金で川崎フロンターレからプレミアリーグの名門トッテナムへ移籍。しかし、プレシーズン中の負傷で出遅れ、いまだ公式戦出場はない。
高井がトッテナムで出場機会を得て調子を維持できるかは、日本代表のW杯での戦いにも大きく影響しうる。果たしてチャンスは巡ってくるのだろうか。監督の采配やチーム陣容を踏まえながら展望してみたい。

新体制のトッテナムを率いる策士、トーマス・フランク監督
2025/26シーズンからトッテナムの指揮を執るのは、元ブレントフォード(2018-2025)のトーマス・フランク監督。データ分析を駆使し、対戦相手や状況に応じて戦い方を自在に変える戦術家だ。
フランク監督のチームでは、英語での円滑なコミュニケーションと高度な戦術理解が欠かせない。試合ごとにゲームプランが変わるため、意思疎通の齟齬が連携の乱れを生みかねないのだ。
フランク監督はブレントフォードをプレミアリーグ昇格・定着へ導いた手腕の持ち主だ。いわば“叩き上げ”の監督であり、緻密な準備と柔軟な戦略構築を得意とする。トッテナムというビッグクラブでもその手腕は通用しており、シーズン序盤から上位を維持している。

厚すぎるセンターバック陣、激しい序列争い
フランク監督の下でトッテナムは4バックを基本としつつ、相手に応じて3バックや5バックも併用する。センターバックの層は非常に厚く、高井にとっては狭き門だ。
現在のレギュラーは、アルゼンチン代表クリスチャン・ロメロ(27歳/185cm)、オランダ代表ミッキー・ファン・デ・フェン(24歳/193cm)の2人が確固たる主軸となっている。
そこに続くのが、右ひざ前十字靭帯断裂から復帰したルーマニア代表ラドゥ・ドラグシン(23歳/191cm)と、オーストリア代表ケビン・ダンソ(27歳/190cm)。さらに、左フルバック(サイドバック)やセンターバックといった複数の守備的なポジションで経験豊富なウェールズ代表ベン・デイビス(32歳)や、守備的MFながらセンターバックもこなすジョアン・パリーニャ(27歳)といった選手も控えており、ポジション争いは熾烈を極める。
現状、高井はセンターバック陣の5~6番手に位置していると見られる。
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