
英2部EFLチャンピオンシップの第31節が日本時間2月6日に行われ、日本代表MF田中碧が所属するリーズ・ユナイテッドは、アウェイで元日本代表FWの坂元達裕が所属するコベントリー・シティの本拠地CBSアリーナで対戦した。
田中は8試合連続の先発出場。対する坂元は公式戦7試合連続でのベンチスタートとなった。リーズはリーグ首位を走る一方、コベントリーは11月に成績不振でマーク・ロビンズ監督を解任。現役時代に元イングランド代表とチェルシーのMFとして活躍したフランク・ランパード新監督を迎えて以来は、7勝3敗3分と上々の成績を残しており、一時は降格圏付近に沈んでいた順位も11位に上昇していた。
【4-2-3-1】のダブルボランチの一角で出場した田中は、持ち前のボールさばきでパスを前後左右にバランスよく散らす。さらに中盤で相手選手に囲まれてもボールを失わない高いキープ力で確実にパスを繋げていく。17分にコベントリー選手のトラップミスからボールを奪ったリーズが幸先よく先制すると、26分には相手GKのキャッチミスを見逃さず追加点。その後も田中はミドルシュートを放ち、守備の場面でも素早いタックルで相手の攻撃の目を摘みつつ速攻の起点になるなど、攻守に渡って存在感を示した。
コベントリーは後半開始からフォーメーションを【3-4-1-2】から【3-4-3】に変更し、ランパード監督が坂元を右ウイングで起用する。前半はボール支配率が低かったコベントリーだが、坂元を起点としたサイド攻撃で徐々にチャンスを作る。74分にはゴール前でクロスボールに飛び込む坂元だったが惜しくも合わせきれず。田中も巧みなインターセプトからチャンスを演出し、ミドルシュートにまで持ち込むがゴールの枠を捉えきれない。
坂元の途中出場によって実現した日本人対決だが、坂元と田中が激しく球際を競り合う場面も見られるなど、真剣勝負が繰り広げられた。
後半は両チーム無得点のまま終了し、結果はリーズが2-0で勝利。勝点3を積み上げ、暫定ながら2位との勝ち点差を5に広げた。一方、コベントリーは暫定11位でプレーオフ圏6位までとの勝ち点差4を維持している。
試合後、坂元は「リーズは個の能力が高いですし、相当な数のチャンスを作られましたけど味方GKのビッグセーブでなんとか2点に抑えたという感じでした。得点できるチャンスはありましたけど、まだまだ足りない部分があったと思います。自分も後半から試合に出て良い流れを作れても得点できないのが全てかなと」と振り返った。
チェルシーのレジェンドとしても知られるランパード監督については「とてもいい監督だと思いますし、人柄も素晴らしいです。試合に出ていない選手にもしっかり声をかけてモチベーションを維持してくれますし、戦術面も守備など細かく指示を出してくれる監督なので個人的にもすごくいいですし、現に結果も出ています。今日みたいに負けているときに交代で入ってどれだけ流れを変えられるかが監督の求めていること。みんな監督を信じているので、あとはどれだけ選手ができるかだと思います」と、新指揮官への信頼を見せた。
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