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菅原由勢、守田英正所属スポルティング移籍微妙か。AZが後釜確保も…

菅原由勢 写真:Getty Images

 オランダ1部AZアルクマール所属の日本代表DF菅原由勢は、MF守田英正擁するポルトガル1部スポルティングCP移籍の可能性が報じられている。そんな中、AZは右サイドバックで新戦力を獲得。現地メディアが菅原の去就に注目している。

 AZは今月3日、セリエA(イタリア1部)ボローニャからDFデンソ・カシウスを完全移籍により獲得したと発表。両者は2027年6月までの複数年契約を結んでいるが、オランダ紙『NHD』はカシウスのAZ加入について「右サイドバック獲得の予兆はあった。カシウスは菅原の後継者となる可能性がある」と綴っている。

 その上で同紙は「菅原はAZに4年間在籍し、昨シーズンの終わりにはAZでの将来に疑問を抱いていた。日本代表は、より大きなリーグへの一歩を踏み出すタイミングが来たと考えているかもしれない」と菅原の意向に言及。

 ただ一方で「菅原が残留すれば、右サイドバックの選手層は2倍になる。2022/23シーズンは菅原のバックアッパーが欠けていた。菅原の負傷離脱期間には、センターバックのパンテリス・ハツィディアコスが右サイドバックとしてプレーした」とリポート。菅原にAZ残留の可能性が残っていることを強調している。

 菅原は2019年6月に名古屋グランパスからAZへ期限付き移籍。海外挑戦1年目から出場機会を得ると、2020年に完全移籍へ移行し、2025年6月までの複数年契約を締結する。そして2022/23シーズンはオランダ1部リーグ26試合の先発出場で3ゴール8アシスト。UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ本戦では12試合中11試合でスタメン出場と、不動の右サイドバックとしてベスト4入りに大きく貢献した。

 また菅原がスポルティングCPへ移籍する可能性については、ポルトガル紙『O JOGO』が先月9日に「AZは当初、移籍金を1000万ユーロ(約14億円)に設定していた。しかし菅原が移籍を望んでいることから、800万ユーロ(約12億円)に下げた。スポルティングは最大で850万ユーロ(約12億7000万円)の支払いが可能だ」と報道。

 しかしスポルティングCPの専門サイト『leonino』は先月27日、同選手の市場価値が650万ユーロ(約10億3000万円)と昨年から2倍以上に跳ね上がったことを伝えた上で「AZは菅原の売却に意欲を見せているが、800万ユーロを下回る金額では放出しない。それにスポルティングはサイドバックよりもストライカーの補強を優先しているため、AZの要求額を支払う可能性は低い。菅原の市場価値上昇が、ビジネスの終焉を決定づける可能性がある」と伝えている。