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日本代表入り目的の移籍発言を批判!アペルカンプ真大に独紙「監督は…」

アペルカンプ真大 写真:Getty Images

 ドイツ2部フォルトゥナ・デュッセルドルフで日本代表MF田中碧とチームメイトのU21ドイツ代表MFアペルカンプ真大は先日、将来的な森保ジャパン入りを意識した上でのステップアップ移籍を示唆。デュッセルドルフのダニエル・ティウーヌ監督が不満をのぞかせて話題を呼ぶ中、ドイツ誌『ビルト』が同選手の近況を伝えている。

 アペルカンプは今月中旬、ドイツメディア『トランスファーマルクト』のインタビューで「僕は今、ドイツ2部リーグで3年近くプレーしています。それは僕にとって重要な時間です。ただもちろん、このままずっとこのリーグに留まりたいとは思いません」

 「できればフォルトゥナでブンデスリーガに挑戦したいんですけどね。今は残りの試合に集中していますし、その後にすべてうまくいくでしょう」と、ステップアップ移籍の可能性を示唆。

 「日本代表への思いが強まっています。僕も代表のリストに載っていますが、他のメンバーのクオリティが高いですね。日本代表でチャンスを得るためには、次のステップに進まなければいけません」と、将来的な日本のA代表入りへのこだわりも明かしていた。

 ただアペルカンプは今季ここまでドイツ2部リーグ29試合の出場で5ゴール8アシストをあげているが、今年3月中旬以降はわずか1試合の先発出場にとどまるなど、レギュラー要員からの序列低下が顕著に現れている。

 それだけに同選手の発言に対して、ティウーヌ監督は先月22日のニュルンベルク戦後に「このクラブこそが周囲からの関心を引き寄せる場なんだ。目標を語ってもアピールにならない。毎日成果を出さないといけないんだ」と苦言。

 「彼のクオリティをピッチで発揮させるためには、試合の中で我々が彼を見つけなければならない。もし見つけられなかったら、彼が自分自身で見つけなければならない。ひとりの選手として、彼はまだレベルアップする可能性を秘めている。フィジカル面も含めて、改善点はある」と、さらなる成長を促している。

 『ビルト』は、アペルカンプが先月30日のカールスルーエ戦で後半アディショナルタイムに決勝ゴールをアシストしたことを伝えるとともに「彼は最近楽な日々を送っていなかった。レギュラーの座を失っているほか、先日にはブンデスリーガへのステップアップ移籍を示唆していた」とし、「ティウーヌ監督にとってまったく気にいらない発言だ」と、同選手のコメントを批判。

 それでもカールスルーエ戦で結果を残したことを理由に「アペルカンプが今月6日のホルシュタイン・キール戦で先発メンバーに復帰する可能性が出てきた」と、同選手巻き返しの可能性を伝えている。

 なおアペルカンプはU18日本代表での出場歴を持っているが、2021年5月のUEFA U21欧州選手権でU21ドイツ代表に招集。2021年9月にはU21ドイツ代表戦で2試合に出場していた。また『ビルト』は、同選手とデュッセルドルフとの契約期間は2026年6月までであり、現行契約に退団条項は盛り込まれていないと報じている。