プロ野球界では4月10日、千葉ロッテマリーンズの佐々木朗希投手が28年ぶり16人目となる「完全試合」を達成した。完全試合とは相手チームの打者を一度も出塁させずに勝利すること。すなわち、相手に1度たりともチャンスを与えなかったということだ。
これをサッカーに置き換えると、相手をシュート0に抑えた試合ということになる。ここでは、片方のチームがシュート0に終わった、サッカーにおける「完全試合」を古いものから紹介しよう。30年目を迎えたJリーグ全体でも、記録上わずか5例しかない非常に珍しいものだ。
1)2009年11月8日:鹿島アントラーズvsモンテディオ山形(J1)
2009年のJ1リーグ第31節、茨城県立カシマサッカースタジアムで行われた鹿島アントラーズvsモンテディオ山形の試合が、最初のJリーグでの「完全試合」の記録となった。
長谷川悠や古橋達弥らが形成する山形の攻撃陣を、内田篤人、岩政大樹、伊野波雅彦、新井場徹らが形成する鹿島の守備陣が完璧に抑えた試合内容。鹿島が11本のシュートを放った一方で、山形は0。結果は2-0で鹿島が勝利した。
なお、得点を挙げたのは興梠慎三とマルキーニョスという当時の鹿島が誇る強力2トップ。この年の鹿島は、J1リーグで3連覇という偉業を成し遂げている。
2)2019年3月30日:町田ゼルビアvs愛媛FC(J2)
2019年のJ2リーグ第6節、町田市立陸上競技場で行われた町田ゼルビアvs愛媛FCの一戦。直近の町田は2勝3敗かつ3得点10失点と決して好調ではなかったが、この試合では7本のシュートを放ちつつ、愛媛のシュートを0に抑えてみせた。
岡田優希が蹴ったコーナーキックに藤井航大が合わせた得点が町田の決勝点に。愛媛は藤本佳希がスタメン出場し、有田光希や吉田眞紀人らFW陣を投入したがシュートには至らず。結果1-0で町田が制している。
なお、この年2度目の対戦となった第39節の試合では、愛媛が近藤貴司と山﨑浩介の得点で2-0で勝利。リベンジを果たしている。
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