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東京V幹部「アルハンは欧州移籍を見据えて…」過去にセリエAクラブから関心

アルハン 写真:Getty Images

 明治安田生命J2リーグの東京ヴェルディはインドネシア代表DFプラタマ・アルハン・アリフ・リファイ(20)を獲得したことでインドネシア国内のサッカーファンから注目を浴びている。その中、東京ヴェルディの江尻篤彦強化部長や齋藤祐太強化部ビジネスディレクターが同選手のパーソナリティや今後の可能性について語った。

 左サイドバックを主戦場とするアルハンは、2020年にインドネシア1部のPSISスマランのトップチームに昇格。2020年にU19インドネシア代表で8試合に出場すると、昨年5月にはA代表でデビュー。FIFAワールドカップ・カタール大会アジア2次予選では3試合にフル出場したほか、昨年12月上旬から先月1日にかけて行われたAFFスズキカップ(東南アジアサッカー選手権)では8試合中6試合に出場して2ゴール2アシストをマーク。主力選手としてインドネシア代表の準優勝に大きく貢献。年明け以降に韓国移籍が噂される中、先月16日に東京ヴェルディへの移籍が決まっている。

 そのアルハンのJリーグ移籍の舞台裏に密着した動画が先月末に海外向けのJリーグ公式YouTubeチャンネル『J.LEAGUE International』で公開されている。その中で齋藤祐太強化部ビジネスディレクターは同選手獲得に踏み切った理由を聞かれた際「アルハンはインドネシア代表の左サイドバックのレギュラーとしてプレーしており、今のチームでポジションが手薄な部分を補える選手だと思っている」と回答。

 そしてアルハン本人が欧州移籍を見据えていることについては「まずは日本のプレースタイルや環境にいち早く慣れてもらいたいし、強化部でしっかりサポートしていきたい。ヴェルディの中心選手に、インターナショナルなヴェルディの顔に成長してほしい」

 「Jリーグはアジアの中でもヨーロッパに一番近い市場かなと思っている。Jリーグに対する世界的な注目度は高まりつつある。ヨーロッパでのプレーを目指しているインドネシアの子供たちはその前のステップとしてJリーグでプレーすると思う」とコメントを残している。

 また、東京ヴェルディの江尻篤彦強化部長は「うまくなりたい、上を目指したいという彼の野心は十分伝わってきた」とアルハンのメンタリティを高く評価。その上で「自分が日本で成功して、ヨーロッパを見据えたビジョンを持って毎日サッカーに取り組むことが必要だ。実際に行動に移すのは大変かもしれないが、彼の気持ち次第だと思う。つねに自分の心と向き合いながら日々を過ごしたら夢は実現すると僕は信じている」と同選手への期待を寄せている。

 なおイタリアメディア『LAZIO PRESS』が今年1月、ラツィオがアルハンの動向を注視していると報じていた。すでにヨーロッパのクラブから目をつけられているだけに、同選手がJリーグでどのようなパフォーマンスを披露するのか注目が集まる。