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中国帰化の元ブラジル代表FWにトルコ強豪からオファー!争奪戦は一騎打ちの構図に

リカルド・グラール(写真中央) 写真提供: Gettyimages

 中国に帰化していた元ブラジル代表FWリカルド・グラール(30)は、すでに中国スーパーリーグの広州FC(旧広州恒大)を退団している。そんなグラールを巡ってブラジル国内の複数クラブが争奪戦を繰り広げる中、トルコ強豪クラブもオファーを提示したようだ。11日、ブラジルメディア『グローボ』が報じている。

 グラールはカンピオナート・ブラジレイロ・セリエA(ブラジル1部)のSCインテルナシオナルやゴイアスEC、クルゼイロでのプレーをへて、2015年1月に移籍金1500万ユーロ(約21億円)でクルゼイロから広州恒大へ完全移籍。移籍1年目の2015シーズンにいきなりAFCチャンピオンズリーグ(ACL)と国内リーグの2冠達成に貢献するなど、中国でも活躍していた。

 しかし、今年9月に広州FCの運営会社である『中国恒大集団』が30兆円以上の負債を抱え、債務不履行(デフォルト)の危機に陥っていることが判明。広州FCはグラールに対して年俸1億元(約18億円)の支払いができない状況になると、先月16日になって同選手の退団を公式発表している。

 そんなグラールの去就を巡っては、先々週に年俸1000万レアル(約2億1000万円)による2年契約のオファーを提示したパルメイラスへの加入で合意に達したと複数のブラジルメディアが報道。本人はすでにパルメイラスのメディカルチェックを受けているほか、パルメイラスは今月27日開催のコパ・リエルタドーレス(南米選手権)決勝・CRフラメンゴ戦後に公式発表を行うものとみられていた。

 しかし、パルメイラスとともにコリンチャンスやECバイーアなどブラジル1部の複数クラブが争奪戦を展開すると、フルミネンセがこれを制したと『グローボ』は伝えている。また、フルミネンセは現時点で正式なオファーを提示していないものの、クラブ幹部は同選手の代理人に対してクラブの掲げるプロジェクトを説明。グラール本人もブラジルでのプレーを望んでいることから、フルミネンセ移籍が濃厚という見方が広まっている。

 その中、スュペル・リグ(トルコ1部)の強豪ベシクタシュは、グラールに対して獲得オファーを提示したと11日に公式発表。『グローボ』は同選手に対して具体的な関心を寄せているクラブはフルミネンセとベシクタシュのみであり、両クラブの一騎打ちという構図になったと伝えている。

 なお、グラールはブラジル帰国後、故郷のサンパウロでトレーニングに励んでいる。中国で複数のタイトルを獲得した実績をもつ同選手に対して、ベシクタシュがどの程度の年俸額を提示したのか気になるところだ。