代表チーム アジア

東南アジアサッカー選手権「AFFスズキカップ2020」インドネシアが抱えている懸念点

2017東南アジア競技大会、インドネシアVSベトナム 写真提供:Tran Tien

韓国で活躍中アスナウィの代わりが居ない

MFエギとウィタンがクオリティの高い選手ということは確かだが、インドネシア代表には国内1部リーグで活躍するプルシプラ・ジャヤプラ所属19歳の若手FWラメイ・ルマキエクや、PSSスレマンFWイルファン・ジャヤなど、代わりにウインガーを務めることのできる良い選手が数人存在する。

一方、韓国で活躍中のDFアスナウィに代わる選手を指名するのは難しい。アスナウィは2019年からインドネシア代表監督を務めているシン・テヨン監督にとっての第一候補で、現代のインドネシアサッカーにおいて最高選手の1人と言ってもおかしくない。

アスナウィは22歳にもかかわらず、経験豊富なプレーヤーと同様の守備的なスキルの持ち主であり、いつゲームを遅らせるか、いつタックルすべきか、いつファウルを犯すべきかなど、試合のリズムを読み取ることができる。攻撃力も侮れない。右サイドでのスプリントや適切なクロスは、インドネシア代表の大きな武器となりライバルのディフェンスを混乱させるだろう。


インドネシアはどこまで勝ち進める?

エギ、ウィタン、アスナウィ、この3人が居ないとしたら、インドネシアは勝ち進むことに苦労するだろう。

一方、インドネシアサッカー協会(PSSI)はすでに厳しい目標を設定したようだ。初のスズキカップのタイトルを獲得し、トーナメント開始以来インドネシアを悩ませてきた「チャレンジャーの呪い」を終わらせることである。インドネシアは過去5回も同大会の決勝に進出し、いずれも敗れてきた。

代表メンバー全員にプレッシャーがのしかかる中、最も大きいプレッシャーを背負っているシン・テヨン監督は、スズキカップでPSSIが設定した目標を達成できなかった場合、解任される可能性が高いと言われている。果たしてインドネシアはどこまで勝ち進められるだろうか。ライバルを上回り、東南アジア最強国として頭角を現すことができるだろうか。

筆者:Achmad Zulfikar(インドネシア)

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