プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド

ミランで苦しむピョンテクが、マンUでなら輝けるかもしれない3つの理由

写真提供: Gettyimages

昨シーズン、セリエAでのデビューシーズンながらリーグ戦で22ゴールを記録し、一躍注目の若手選手となったミランのポーランド代表FWクシシュトフ・ピョンテク。今シーズンも昨シーズン同様の活躍が期待されたが、同選手は苦しい立場に追い込まれてしまっている。

今シーズンのピョンテクは、いい形でチームメイトからボールが供給されていないこともあるが、昨シーズンと比べて動き出しの質が下がり、ゴールへの嗅覚も失われてしまっている。冬の移籍市場で元スウェーデン代表FWズラタン・イブラヒモビッチが加入したことで、チーム内での居場所を完全に失いつつあるのが現状だ。

そんなピョンテクの獲得に動いているとされるのが、マンチェスター・ユナイテッドだ。ストライカーの枚数不足に苦しむ同クラブが、獲得を目指していると報じられている。そこで今回は、苦しむピョンテクがユナイテッドでなら輝けるかもしれない3つの理由をご紹介する。


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ターゲットマン不在のマンU

ユナイテッドの最前線にはマーカス・ラッシュフォード(負傷離脱中)とアントニー・マルシャルという2人の計算できるアタッカーがいる。しかしながら、ロングボールやクロスに対してターゲットマンとなれる選手がいないのが現状だ。

そこでピョンテクだ。9番としての役割に慣れており、フィジカル的に優れゴールを背に向けてプレーできる同選手であれば、ターゲットマンとして十分に機能するだろう。

不安な点があるとすれば、ピョンテクの体の使い方だ。セリエAでは東欧人らしい体の強さでディフェンダーを抑え込んできたが、体の使い方が上手なわけではない。フィジカルをより前面に押し出すプレミアリーグで通用するかは不透明だ。ただ、セネガル代表DFカリドゥ・クリバリなどと互角以上に渡り合った同選手であれば、ある程度の計算はできるだろう。


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得点能力

今シーズンは不調に苦しむピョンテクだが、昨シーズンの同選手は間違いなく高い得点力を持った選手だった。感覚的にゴールの位置を捉え、右足を振りぬいてゴールを量産した。

今シーズンはリーグ戦4ゴールにとどまっているピョンテクだが、ストライカーとしての能力に疑問の余地はないだろう。セリエAはまぐれで20ゴール以上を記録できるリーグではない。これまでにも多くの選手がセリエAで結果を残せずに苦しんできた。

ピョンテクの不調が精神面や環境面によるものなら、それらを一変させることで再び輝きを放つ可能性は十分にある。

また、ピョンテクは環境を変えてもすぐに結果を残すことができることを証明してきた。セリエA1年目にジェノアですぐに結果を残し、半年後には決して状態の良くなかったミランで結果を残した。ユナイテッド移籍後もすぐに活躍する可能性はあるだろう。


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スールシャールのスタイルにハマる

オーレ・グンナー・スールシャール監督が率いるユナイテッドが目指している戦い方は明確だ。素早くパスをつなぎ、カウンターで点を取ろうとしている。このスタイルにピョンテクの特性がかみ合う可能性がある。

ピョンテクはロングボールに対して強引に体をねじ込み、ディフェンダーの圧力下でもマイボールにできる選手だ。そこからゴールを生み出す姿をミランでも見せてきた。

ただ、足下の技術が高いわけではないので、活躍する展開が限定的になる可能性は否めない。それでも、ユナイテッドの攻撃に新たな選択肢を与えることのできる選手となるだろう。


 

名前:菊池大将
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞、読書
好きなチーム:ACミラン
幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

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