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CL得点王のホランド。南野拓実の同僚はニュータイプだった…

写真提供: Gettyimages

レッドブル・ザルツブルクのノルウェー代表FWエルリング・ブラウト・ホランドは現在チャンピオンズリーグ得点ランキング1位の座に君臨している。彼は素晴らしいプレーでサッカー界の驚かされて、今までの強いセンターフォワードと全く違うタイプの選手である。

今までのストライカーと全く違う新型FW

今までのトップストライカーを思うと、フィジカルが強く、技術や足元の技がそんなに得意じゃなくても、ゴールがたくさん取れる選手が多かった。しかし、19歳であるホランドはフィジカルの強いセンターフォワードでありながら、フィジカルを1番の武器にしてない。

10月末に行われたCL戦、ザルツブルク対ナポリをご覧になった方は気づいたでしょう。ナポリは勝ちましたが、クリバリでさえホランドを止めることができなかった。狭いところでの仲間とのコンビネーション、常にセンターバックの裏を取ろうとするしぶとさ、高い位置で相手にプレスをかけ続けるスタミナとスピードなど…彼はセンターフォワードだけではなく、複数のポジションの特徴を持っていることを示してくれた。

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たくさんの得点も稼ぐ

ストライカーが一番評価されるのは得点の数。ホランドはその面でも、もっと大きなステージで戦えることを証明している。今シーズンが開始してからノルウェー国籍のストライカーは13試合ですでに20得点を決めている。その中の6得点はチャンピオンズリーグ3試合の中で稼いでおり、全てのゴールが違うパターンだった。

ナポリ戦ではPK、そしてエリア内のヘディングでゴールを決めた上、たくさんのチャンスも作った。リヴァプール戦ではセンターバックに捕まらずに、エリア内でいいポジショニングをとって得点を決めた。そしてクラブ・ブルッヘ戦でハットトリックを決めたゴールシーンでは4回しかボールに触っていなかった。どの試合においても違うタイプのストライカーを見ている気分です。

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高身長の選手っぽくないプレーをする事が多い

彼の身長は194cm…ポジションがFWということを加えたら、普通のセンターフォワードと思われるのは当たり前なこと。しかし、彼のサッカーは身長を生かす単純なサッカーではない。ナポリ戦ではゴールシーンに繋がったたくさんのパスも出したし、3回もドリブルをトライした。逆に空中戦で一回しか勝ってない…センターフォワードらしくないことだと思いませんか?

ホランドをクリスティアン・ヴィエリやズラタン・イブラヒモビッチなどに比べている方が多いと聞いた。確かに似ている部分はあるかもしれないが、彼は現代サッカーの中に生まれた高身長のストライカーで、全く新しいサッカーをしようとしている。他の選手とあまり比べないで、彼はどんなサッカーを生み出すのを楽しみながら見て欲しいものです。

名前Uccheddu Davide(ウッケッドゥ・ダビデ)
国籍:イタリア
趣味:サッカー、アニメ、ボウリング、囲碁
好きなチーム:ACミラン、北海道コンサドーレ札幌、アビスパ福岡

14年前に来日したイタリア人です。フットボール・トライブ設立メンバーの1人。6歳の時に初めてミランの練習に連れて行ってもらい、マルディーニ、バレージ、コスタクルタに会ってからミランのサポーターに。アビスパ福岡でファビオ・ペッキア監督の通訳も務めた経験があります。

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