Jリーグ 湘南ベルマーレ

湘南OBが代理人辞める!「サッカー界は間違った方向へ」と怒り!親族はW杯日本代表DF鈴木淳之介の同僚

湘南ベルマーレ 写真:アフロスポーツ

 湘南ベルマーレOBのタリク・エルユヌシ氏は、現役引退後に代理人としてセカンドキャリアをスタートしたが、FIFAワールドカップ北中米大会開幕前に廃業。本人がその理由を明かしているが、サッカー界全体の方向性に対する怒りをあらわにている。

 ノルウェー『ダグブラーデット』で6日に掲載されたインタビュー記事によると、タリク氏は「(代理人業は)自分には向いていなかった」と、わずか2年で代理人を辞めたことを告白。「今は新しい仕事を探している。家族の状況が大切なんだ。月曜日から金曜日まで働く、ごく普通の退屈な仕事をしたいと思っている」と、今後について述べた上で、現在のサッカー界に対して、以下のように異論を唱えている。

 「残念ながら、サッカー界は間違った方向へ進んでいる。『自分、自分、自分』、『自分のこと、自分のこと』ばかりなんだ。この業界に深く関われば関わるほど、嫌気が差していった。代理人たちは顔を売るために、合法となる年齢よりも前から家族と関係を築こうとするんだ」

「将来プロサッカー選手を目指している子供は、代理人からいろいろな物をもらっている。本当にたくさんだ。サッカーシューズやボール、スポーツ用品店の商品券などもある。子どもや親の機嫌を取るためだ」

 「それは本当に必要なことではない。多くの若者に会った時、『あなたは何を提供してくれるのか』と聞かれた。それが悲しいんだ。私は彼らがこれから歩む道を経験してきた。何が待っているのか、正確に分かっている」

 「私は『君はバルセロナへ行ける』という夢を売らない。まず第一に、良い人間になってほしいんだ。もちろん、成功できるよう全力を尽くすし、どこまで到達できるか見届けたい。でも、成功できない可能性の方が高いという現実も理解しなければならない」

 「私は、若く希望に満ちた夢を見る子どもたちが心配だ。私たちはあまりにも早い段階で夢を売り、その夢は打ち砕かれる。そして、8歳の頃からサッカーだけに打ち込んできたのに、19歳でトップチームに入れず、サッカーを嫌いになってしまう」

 現在38歳のタリク氏は、かつてブンデスリーガのホッフェンハイムなど欧州複数クラブでプレー。2020年から4シーズンにわたり湘南に在籍し、J1リーグ通算93試合出場で5ゴールをマーク。湘南退団後は新天地が見つからず、2024年4月に現役引退。同年5月にエージェントの資格取得を明かしていた。

 なお、タリク氏の従兄弟であるFWモハメド・エルユヌシは現在、デンマーク1部FCコペンハーゲンに所属。主力選手であるFIFAワールドカップ北中米大会・日本代表DF鈴木淳之介とチームメイトだが、エルユヌシのコペンハーゲン移籍を手掛けたのはタリク氏である。