取材/文/訳:ソ・ジョンホ(FT韓国)/チュン・ミヒュン(FT韓国)/菊池大将(FT日本)
Jリーグでプレーする韓国人選手を探すのは難しいことではない。ガンバ大阪のファン・ウィジョ、オ・ジェソク、キム・ヨングォン、FC東京のチャン・ヒョンス、ナ・サンホ、ヴィッセル神戸のキム・スンギュなど挙げようと思えば、いくらでも名前は挙がるだろう。
これは、多くの有望な若手選手がプレーするJ2リーグにも当てはまることだ。リーグ開幕直後に、1人の選手がJ2のクラブに加入した。ヤン・ドンヒョンだ。
2017年シーズン終了後にヤンはセレッソ大阪に入団した。彼にとって初の海外挑戦は簡単なことではなかった。1446分間ピッチに立ち、2ゴールを記録するにとどまった。
彼の将来に関して、多くの噂があったことはそれほど驚くようなことではないだろう。そして、彼が取った選択はJ2のアビスパ福岡だった。シーズン開幕後の加入により、プレシーズンマッチなどには出場できなかったが、2試合でゴールを挙げるなど、うまく調整はできているようだ。
「(韓国と日本の間に)大きな違いはない。僕ももう若くはないけど」ヤンは日本での生活について聞かれるとそう答えた。ただ、日韓の2つのリーグに関しては、明確な違いがあるとも語っている。
「韓国では主にパワーとスピードが重視される。ロングボールで多くのプレスをかわし、セカンドボールには身体能力を積極的に使って試合を進めていく」
「Jリーグでは、ショートパスが多い。ディフェンダーやゴールキーパーでさえもビルドアップに参加する。試合のテンポはかなり早い。選手間の距離も近く、素早くプレスに切り替えることができる」
昨年に彼が経験した挑戦的なシーズンについて「セレッソは僕の強みを示すことのできる正しい環境ではない。自分の得意なプレーだけに取り組むことになっていたけど、ほかの選手に集中しなければいけなかった。与えられた役割も(浦項スティラース時代とは)大きく異なっていた」と語ったヤン。
彼は新チームでの彼のビジョンと野心についても語ってくれた。
「アビスパは候補の1番手ではなかったし、セレッソでもう1シーズンプレーするために準備もしていたから、簡単なことではなかったよ。韓国に帰りたくはなかった。だけど、一般的に海外でプレーするということは簡単なことじゃないしね」
「アビスパを選んだのは、もっとプレーする時間が欲しかったから。僕の持っているものと近い目標をこのクラブから見つけることができた」
最初の4試合で2ゴールを挙げているヤン。彼は自身が好調を維持できている理由を明かしてくれた。
「トレーニングはいつもと変わらない。ただ、監督が得点を期待できるポジションにいることを求めてくれるので、(以前よりも)簡単になっている。チームメイトのサポートも大きいね」
「アビスパでの最初の目標は15ゴール以上を記録すること。それが達成できたら、次の目標も思いつくだろうね」
浦項スティラース時代の素晴らしいパフォーマンスを観ている韓国人は、彼を恋しく思っている。ただ、彼の母国に帰るという気持ちは強くないようだ。
「将来についてはまだ考えていないよ。僕は今日本にいるし、選手がサッカーをするためのシステムは上手に構築されている。長期間ここにいたいと思っているよ。韓国に帰るときに備えて、良いパフォーマンスを継続できるような準備は今でも続けている」
ヤンの計画に“前向きな引退”は含まれていないようだ。
「定年というのは年齢で決まるものではない。特に韓国の多くのクラブは退役軍人ではなく、将来的な利益のために若い選手に投資する」
「精神的に若い選手だけでプレーすることはできないから、ベテランもピッチ上で良いパフォーマンスを見せることができると確信している。経験もそれをより良くするだろうね」
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