セリエA アタランタ

熾烈を極めるコッパ・イタリア。優勝の栄光はどのチームに?

準々決勝で対戦カードのリーグ戦上位クラブがすべて敗退するなど、波乱を見せている今シーズンのコッパ・イタリア。名門復活を印象付けたいミラン、一発勝負に強いラツィオ、約50年ぶりのタイトルを狙うアタランタ、7回目、約20年ぶりのコッパ・イタリア優勝を狙うフィオレンティーナの4チームは是が非でもタイトルを狙いに来るはずだ。今回は各チームの現状をご紹介する。


ミラン

年明け以降、好調を維持しているミラン。クシシュトフ・ピョンテクの加入で、攻撃面が注目を集めがだが、彼らの真の強みは強固なディフェンスにある。準決勝1stレグ、アウェイのラツィオ戦でもその粘り強さはいかんなく発揮された。16本のシュートを許しながら無失点におさえ、アウェイでスコアレスドローという最低限以上の成果を収めた。問題があるとすれば、エースのピョンテクを完全に封じ込められたこと。4月24日までに、ラツィオのピョンテク対策に対して答えを出す必要がある。


ラツィオ

ナポリ、ユベントスとの連戦もあり、リーグ戦ここ5試合では2勝3敗と負け越しているラツィオ。ヨーロッパリーグ(EL)決勝トーナメント1回戦でも、セビージャに完敗を喫した。順位表でも、4位ミランとは7ポイントの差がついてしまった。しかし、準決勝1stレグの戦いぶりは悪くなかった。ウディネーゼ戦が延期になり、コンディション面でミランより優位だったとはいえ、好調のチームに対して主導権を握る戦いができた。もちろんミランにボールを持たされた時間などもあったが、ミランが狙うピョンテクにはいい形でボールを入れさせなかった。フィニッシュの精度を上げ、ピョンテクを同じように封じ込めれば、決勝進出はすぐそこだ。


アタランタ

準決勝1stレグ、アウェイのアルテミオ・フランキで3ゴールを奪い、フィオレンティーナを追い込んだアタランタ。ミラン、トリノとリーグ戦では連敗を喫しているものの、ユベントスに3-0で勝利した実力が本物であることに疑いの余地はない。破壊力抜群のチームの中で、特にヨシップ・イリチッチの状態が良いのはチームにとって明るい材料だ。ノッているイリチッチを並みのディフェンダーが止めるのは難しく、フィオレンティーナ戦でも周囲の選手がスローモーションで動いているかのようなパフォーマンスを見せた。リーグ戦の次節は再びフィオレンティーナとの戦い。準決勝2ndレグの前哨戦でぜひとも勝利を収めたい。


フィオレンティーナ

こちらも好調フィオレンティーナ。年明け以降の9試合で27得点と、1試合平均で3得点を奪っている。まさに馬鹿げた得点力だ。1stレグ、ホームのアタランタ戦でも2-0から追いつき、3点目を奪われても食らいついて、なんとか同点で2ndレグに繋げた。アウェイゴールを3点奪われた点は、やや不利に働くだろう。それでも今年のフィオレンティーナの得点力を考えると、期待が持ててしまう。SPAL戦やアタランタ戦でも見せたように、ジョバンニ・シメオネとルイス・ムリエルの共存を成功させたことにより、攻撃力により磨きがかかっている。次節アウェイのアタランタ戦は準決勝2ndレグに向けて、貴重な機会となる。2ポイント差で追いかけるアタランタを下せば、7位浮上でELを見えてくる。この熱い戦いは見逃せない。

名前:菊池大将
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞、読書
好きなチーム:ACミラン
幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

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