アジア ワールドカップ

英国ブックメーカーのW杯予想。日本代表の勝ち点、グループリーグ突破の可能性は…?

著者:マリオ・カワタ

 いよいよFIFAワールドカップ開幕まで、あと一週間。各チームの勝敗や、活躍する選手を予想するのも大会前の楽しみの一つだ。日本では試合の勝敗を予想する「ワールドカップtoto」が販売されるが、イギリスを中心とした海外のブックメーカーでは優勝チームから得点王まで様々な賭けの対象が存在し、そのオッズは企業としての利益が掛かっているだけに非常にシビアに算出されている。果たして大手ブックメーカーは今回のワールドカップの行方をどう予想しているのか、英国『Bet365』のオッズ(6月7日現在)を覗いてみよう。

日本代表のグループリーグ敗退は「ほぼ確実」

 まず気になるのは、日本代表の評価だ。バヒド・ハリルホジッチ監督解任を巡るゴタゴタ、壮行試合ガーナ戦の敗戦、議論を呼ぶ最終メンバー選考などが続き国内での期待感は過去の大会を下回っているが、残念ながら海外でもサムライブルーの低調ぶりは十分に認識されている。

 日本の入っているグループHで最も評価が高いのはコロンビア代表で、決勝トーナメント進出は倍率1.36で確実視されている。その後には1.57倍のポーランド代表が続き、この2チームのグループ突破が有力というのが固い予想だ。日本代表のグループリーグ突破の倍率はセネガル代表(2.25倍)を上回る3.00倍で、4チーム中最も高い。逆にグループリーグ敗退は1.36倍という低倍率で、決勝トーナメント進出の望みが非常に薄いと予想されている。

 個別の試合を見てみると、日本代表の初戦コロンビア戦の勝利は5.50倍。セネガル代表戦(3.30倍)やポーランド代表戦(4.20倍)比べて、やはり南米の強豪との一戦が最も厳しい戦いになるという評価だ。それでも日本代表の「グループリーグでの合計勝ち点」の項目では、勝ち点1と勝ち点3(ともに4.75倍)を抑えて勝ち点4(4.50倍)が最も低い倍率になっており、1勝1分1敗の成績を収められる可能性は低くないと見られている。

優勝候補筆頭はブラジル

 次に優勝チーム予想を見てみよう。この項目で最も倍率が低いのは、5.00倍のブラジル代表。ネイマールが怪我からの復帰を果たし充実の戦力を揃える王国が、現時点で優勝の最有力候補となっている。それに僅かな差で続くのが前回王者のドイツ代表(5.50倍)、そして2大会前の覇者スペイン代表(7.00倍)とフランス代表(7.50倍)だ。ちなみに「地元チーム」のイングランド代表は、アルゼンチン代表とベルギー代表に続く7番目につけている。

 逆に優勝の可能性が最も低いとされているのはサウジアラビア代表とパナマ代表で、その倍率は1001.00倍。何が起きるか分からないワールドカップとはいえ、これは最もありえないシナリオということになる。ちなみに日本代表の優勝倍率はオーストラリア代表と並んでアジアでは最も低い301.00倍、32ヶ国中24位タイだ。ライバルの韓国代表(751.00倍)に比べると、その優勝の確率の高さに少しは希望が持てるかもしれない。

Previous
ページ 1 / 2