セリエA ミラン

元ミランの“剛腕”オーナー、クラブの再買収の可能性に含み

 かつてミランの会長を務めていたシルビオ・ベルルスコーニ氏は同クラブの現状を踏まえ、再びクラブを買収する可能性を示唆しているようだ。27日、イタリアメディア『フットボール・イタリア』が伝えている。

 ベルルスコーニ氏は1986年にミランを買収しクラブ会長に就任すると、莫大な資金力を武器にタレントを次々と獲得。1990年から2000年代初期まで黄金時代を築き、8度に及ぶスクデット獲得、5度のチャンピオンズリーグ(CL)制覇(旧チャンピオンズカップを含める)など数多くのタイトルをクラブにもたらしたものの、2012年以降は資金力に影を潜めチームも低迷すると、昨年4月に中国人のリー・ヨンホン氏が代表を務める投資会社へ7億4000万ユーロ(約888億円)で経営権を売却していた。

 そのベルルスコーニ氏は日本時間26日未明に行われた『Forza Italia』の政治資金パーティーにて「私は(ミラン再買収の可能性について)今後何らかのことを述べるだろう。もしミランの現状が変わらないなら、時期は分からないが私がクラブを買い戻さないとは言えないだろう」とミランについて言及しており、将来的な再買収の可能性に含みを持たせている。

 なお、ミランは昨夏に1億8950万ユーロ(約247億円)という莫大な補強資金を使い、多くの新戦力を迎え入れたものの現在は来季欧州カップ戦出場圏外の7位にとどまっており、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)規定抵触の恐れも指摘されている。もし財政面でベルルスコーニ体制の終盤と同様に改善が見込めない場合、同氏が何らかの行動に出る可能性がありそうだ。