9月5日開催のFIFAワールドカップ北中米大会アジア最終予選初戦で、日本代表に0-7と大敗した中国代表。代表チームに対する批判が相次ぐなか、中国サッカー協会(CFA)は中国サッカーリーグで八百長や賭博が横行していた事実を公表。選手など関係者43人に永久追放処分を科しているが、対象者のひとりである元韓国代表MFソン・ジュンホ(水原FC)がCFAの発表に反論している。
CFAの発表によると、中国国内のリーグ戦で男女あわせて120試合で八百長や賭博が確認され、41クラブが関与。43人に永久追放処分、33人に5年間の活動停止処分を科したほか、ソン・ジュンホをはじめ、現在中国国外でプレーしている選手について、国際サッカー連盟(FIFA)に対して全世界でのサッカー活動禁止処分を科すように働きかける方針を打ち出している。
このCFAの発表を受けて、ソン・ジュンホは11日に韓国国内で記者会見を実施。『朝鮮日報』など韓国国内複数メディアによると、中国1部・山東泰山在籍時の2023年5月に贈収賄の容疑で公安当局に拘束された同選手は、「あの時は空港にいて、家族がいる前で連行された。言葉で表現できないほどショックだった」と振り返った上で、以下のように述べている。
「空港で逮捕された後、家族が帰国しているのか中国に残っているのか、全く分からない状態だった。その時、公安は私にこう提案した。『今すぐ容疑を認めたら、早ければ7~15日程度で拘置所から出られると』と。自分のことよりも家族の方が心配だったから、公安の言葉を受け入れた。家族を使って脅迫されたので、嘘の自白をするしかなかったんだ」
また、同選手は「容疑を認めたら、中国では追放されても韓国に戻ることができる。サッカー選手としてプレーすることも可能だ」と、中国公安から迫られたことも明かしたという。
中国サッカーリーグにおける八百長・賭博問題で、強制引退という危機に直面しているソン・ジュンホ。中国公安からの説明とCFAの方針に相違が見られるだけに、選手サイドが不満を抱くことは当然だ。
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