AFCアジアカップ開催期間中に、浦和レッズからベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)へ完全移籍した日本代表GK鈴木彩艶。パリ五輪世代屈指の有望株として期待される中、ステップアップ移籍の可能性が浮上。同クラブの立石敬之CEO(最高経営責任者)が所属選手の去就に言及した。
鈴木は浦和在籍時にGK西川周作からレギュラーを奪えず、昨年夏にSTVVへ期限付き移籍。マンチェスター・ユナイテッドからのオファーを拒否して出場機会を優先したことで話題を呼んでいたが、STVVではGKシュミット・ダニエルから正守護神の座を奪取。アジアカップ開催期間を除き、ベルギー1部リーグ戦ほぼ全試合でスタメン出場している。
そんな鈴木の去就については、ベルギーメディア『Voetbal』が今年1月に「彼がわずか1年でSTVVを離れる可能性は十分にある。すでにベルギー国外クラブから関心を寄せられている」と、ステップアップ移籍の可能性を報じていた。
鈴木をはじめ複数選手に退団の可能性がある中、立石CEOはベルギーメディア『TVL』の番組に出演。一部選手の去就について訊かれると、「オファーがあれば、選手にとってもクラブにとっても興味深いものになると思います。ステップアップ可能な選手を引き止めるつもりはありません。トルステン・フィンク監督も、そのことを理解しています。退団選手が出る場合には、新戦力の獲得に動きます。戦力が低下しないように対応します」と、移籍容認の姿勢を見せたという。
また、かつてヴィッセル神戸を率いていたフィンク監督にも今夏退団の噂が。監督交代の可能性については「フィンク監督との契約は、来季も残っています。しかし、選手と同じく彼にも野心があります。サッカーの世界では、人々が去る可能性は常にあります。もしかしたら断れないオファーが来るかもしれません。現段階では、我々は彼とともに来季に向けての準備を進めています」と残留を明言しなかった。
今年1月には、日本代表DF橋岡大樹をプレミアリーグ(イングランド1部)ルートン・タウンへ完全移籍により放出したSTVV。鈴木、MF伊藤涼太郎、DF小川諒也、MF山本理仁、MF藤田譲瑠チマ、FW岡崎慎司と日本人選手6名を抱える中、今季終了後に一部選手の入れ替えを行うのか注目が集まる。
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