
18歳の日本人FW田名部亮汰が、モンテネグロ1部のFKデチッチに加入した。スペイン、クロアチアで経験を積んできた若きアタッカーが、欧州3カ国目となるモンテネグロで新たな挑戦をスタートさせる。
愛知県出身の田名部は、FWやWGを主戦場とするアタッカー。10代から欧州へ渡り、最初にスペインのCEサバデルのユースへ加入した。同クラブでは約2年間プレーし、技術や戦術だけでなく、言葉や文化、プレースタイルの異なる環境で経験を積んだ。
田名部自身もスペインでの日々について、「チームが変わっても適応する能力が身についた」と振り返る。異なるサッカー文化や指導者の要求を理解しながら、自身の特徴を発揮するための土台を築いた期間となった。
その後、より早くトップチームやプロの世界へ近づくことを目指してクロアチアへ渡り、同国5部のNKイェディンストヴォに加入。スペインとは異なり、フィジカルや球際の強さ、結果がより求められる環境で実戦経験を重ねた。
田名部はクロアチアでの生活を「サッカーに集中できる環境でした」と振り返っている。スペインで培った適応力に加え、公式戦の中で結果を求められる経験を積み、次なるステージを目指してきた。
2部、3部からも関心。選んだのは1部デチッチ
今夏には7月からモンテネグロでトライアウトに参加。スペイン、クロアチアで培った経験を武器にアピールし、現地2部、3部クラブからも関心を寄せられる中、最終的に1部のFKデチッチへの加入を選択した。
決断にあたっては目先の出場機会だけでなく、日々のトレーニング環境や育成レベル、トップチームの競争力、さらにその先のステップアップも考慮したという。
FKデチッチはモンテネグロ国内の有力クラブで、近年はUEFA主催大会にも出場している。田名部はまずU19を主戦場とし、そこで結果を残しながらトップチームへの昇格を目指す。

スピードとメンタリティを高く評価
現地関係者によると、田名部は持ち味であるスピードを生かした推進力に加え、海外の環境でも臆することなくプレーするメンタリティを評価されているという。
さらに、指導者から求められたことを理解し、すぐにプレーへ反映する修正力や、日々のトレーニングへ積極的に取り組む姿勢も高く評価されている。現地では、こうした部分も含めて「プロになっていく選手の要素を持っている」と期待が寄せられている。
一方、トップチームでプレーするための課題も明確になっている。ボールタッチ数を減らすことに加え、周囲の状況をより早く把握し、判断からプレー実行までのスピードを高めることが求められている。
こうした部分を改善できれば、最大の武器であるスピードをさらに生かし、より高いレベルでも勝負できるとの評価だ。
「半年でトップチームへ」18歳が描く未来
現地関係者は田名部について、「半年後にプロ契約を勝ち取れる可能性は十分にある」と期待を寄せている。
田名部自身も今シーズンの目標を明確にしている。「10ゴール。そして半年でトップチームに上がること」
さらに、その先に描いている目標も大きい。将来的には「RCDエスパニョールに入ってプレーすること。そして6年以内にエールディヴィジでプレーすること」を掲げている。
スペインからクロアチア、そしてモンテネグロへ。10代で異なるサッカー文化の中に身を置き続けてきた田名部にとって、FKデチッチ加入は一つの到達点ではない。まずはU19で結果を残し、半年以内のトップチーム昇格、そしてプロ契約をつかむことが次なる目標となる。
なお、今回のモンテネグロでのトライアウトは、欧州挑戦をサポートするユーロプラスが支援。海外クラブへの挑戦やトライアウトなどの詳細は、同社公式サイトで案内されている。
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