
浦和レッズ(J1):マチェイ・スコルジャ監督が4月28日退任、後任は田中達也監督
ACL制覇の功労者も契約残り1か月で解除
4月28日、浦和レッズはマチェイ・スコルジャ監督との契約を双方合意の上解除。後任は、U-21チーム監督兼トップチームアシスタントコーチの田中達也氏が暫定で指揮している。
スコルジャ監督は2023シーズンに就任し、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)優勝に導いた。家庭の事情により一度は辞任したが、2024シーズン途中に再就任した。しかしJ1リーグ7位、天皇杯とルヴァンカップともに8強止まりで、2026シーズンの百年構想リーグでも低迷。PK戦負け含む7連敗を喫し、一度はEAST7位まで順位を落とした。クラブは「変化が必要であると感じるに至りました」と説明したが、契約が2026年6月までだったこともあり、「監督交代は予定通りで前倒ししただけ」との声もある。
スコルジャ監督は「現状についてクラブと深く協議を重ねた結果、チームには変化が必要であると感じるに至りました」とコメント。ファン・サポーターへの感謝とともに、約3年間の在任を振り返った。契約期間残り1か月での解除となり、クラブ側の負担は最小限に抑えられ、2026/27シーズンへ向けての体制整備を優先した形だ。
後を引き継いだ田中達也暫定監督は、2026年1月にJFA Proライセンスを取得したこと、就任後4連勝(うち3試合は無失点)とチームが息を吹き返したことで、正式就任を希望する声も根強いが、百年構想リーグ終了後はU-21チームの監督に戻ることが内定している。
そんな中、浦和OB(1994-1995)でもある京都サンガの曺貴裁監督招聘が報じられ、今季限りで京都の監督を退任することが発表されたことで、次期監督就任が確実視されている。この人事が「現場の体質改善、もう少し厳しさが必要」と語っていた田口誠社長主導で進められている点は気になるが、曺監督のサッカーはとにかく走力が求められる。浦和のチームカラーに“合う合わない”ではなく、“選手に合わせさせる”ことが目的とも考えられる。「走りまくる浦和」に変身できれば、もう一度、優勝争いに加わることが出来るだろう。
徳島ヴォルティス(J2):ゲルト・エンゲルス監督が5月8日退任、後任は大谷武文監督
0-6大敗が引き金。ベテラン監督に訪れた限界
徳島ヴォルティスは5月8日、ゲルト・エンゲルス監督との契約解除を発表。後任は、アカデミーダイレクターの大谷武文氏が百年構想リーグ終了まで務める予定だ。
かつて、横浜フリューゲルス(1998)、ジェフユナイテッド市原(1999)、京都パープルサンガ(2000-2003)、浦和レッズ(2008)を指揮し、現在69歳のエンゲルス監督は豊富なJリーグ経験が買われ、ヘッドコーチから昇格して今季監督に就任。WEST-Aで2位につけていたが、第12節からの4連敗。5月2日の第14節、ホームでの愛媛FC戦での0-6大敗で成績が急落。黒部光昭フットボールダイレクターは「1試合を通して安定して戦うことができない試合内容からなかなか改善が見られず、期待通りの結果とはなっていない状況」と説明。来季のJ1昇格を目指す中で、守備の再構築を急いだ。
エンゲルス監督は「おそらく私にとって最後となる監督としての仕事で、徳島ヴォルティスでタイトルを獲得して締めくくることが私の夢でしたが、残念ながら、それを実現することはできませんでした」とコメント。監督業からの引退を示唆した。2020シーズンのINAC神戸レオネッサ(当時なでしこリーグ1部)を最後に監督業から離れ、コーチ業に専念していたこともあり、昇格を目指すには荷が重かった感は否めない人事だった。

百年構想リーグならではの監督交代事情
5クラブとも降格がない特殊な環境下で、秋春制の2026/27シーズンを見据えた判断が共通する。長野と今治と磐田は低迷脱却、浦和は低迷の長期化と人心一新、徳島は突然の絶不調と事情はそれぞれ異なるが、クラブは残り試合を“来季への準備”と位置付け、体制刷新を選択した。
この動きは、百年構想リーグが公式戦として機能しつつ、実験的な側面を持つことを浮き彫りにした。以上5人の監督の退任は、他のJクラブの戦略にどう影響するのか、今後の動向が注目される。
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