
主力依存と戦術の偏り
昨シーズンは右サイドに張っていた近藤の突破力で局面を打開することが攻撃の特徴のひとつだったが、今シーズンは近藤の良さがことごとく消されている。前述の通り、今シーズンの攻撃では流動的なポジショニングを採用しており、トップの選手がサイドに流れたり、サイドの選手が中央に入るなど、選手たちは柔軟にポジションを変えている。その影響で、近藤も中央寄りの位置でプレーすることが多くなっており、昨シーズンのようにワイドな位置から縦に突破する場面は減少している。
結果として、近藤の縦突破がチャンスを生んでいた昨シーズンと比べ、今シーズンはボールロストからピンチを招くシーンが目立つのが気がかりだ。また、近藤の縦突破がチームのストロングポイントだった印象が強いためか、彼がスタメンに入ると攻撃が近藤頼みになりやすく、それが攻撃のリズムを停滞させる一因となっているようにも感じられる。
この現状を打開すべく、次節以降の右SH・WBのスタメンにはFW白井陽斗を推薦したい。白井は第20節の藤枝MYFC戦(3-1)、第21節のロアッソ熊本戦(3-2)、第22節のレノファ山口戦(1-0)で右SHで先発起用されている。
札幌の試合では、突破力を生かすべく守備のバランスを崩して右サイドに偏重を置き攻める傾向があり、空いたスペースに展開されて失点やピンチを招くシーンが多かった。しかし、白井がスタメン起用された試合では、白井の徹底したマーキングやハードワークが光ったこともあり、守備に安定感が生まれている。攻撃面でも周辺選手との連携が良く、ゴールに迫るシーンを数多く演出するなど、相手の脅威となっていた。1年でのJ1復帰に向け、白井の継続的な活躍が札幌の逆襲の鍵となりそうだ。
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