
2位:栃木SC
主なOUT選手
- MF大森渚生(水戸ホーリーホックへ完全移籍)
- MF石田凌太郎(ブラウブリッツ秋田へ完全移籍)※昨季は名古屋グランパスより期限付きで加入
- MF森俊貴(栃木シティへ完全移籍)
- FW奥田晃也(水戸ホーリーホックへ完全移籍)
- FW大島康樹(ヴァンフォーレ甲府へ完全移籍)
- FW宮崎鴻(ベガルタ仙台へ完全移籍)
- FW南野遥海(期限付き移籍期間満了に伴いガンバ大阪へ復帰)
主なIN選手
- MF大森博(徳島ヴォルティスより期限付き移籍)
- FW棚橋尭士(徳島ヴォルティスより期限付き移籍)
2018年以降J2の座を守り抜いていた栃木SC。下位からの脱却に向けて、前線の選手を多く獲得し攻撃力を強化して臨んだ昨季だったが開幕から2連敗と躓いてしまう。その後は2連勝し序盤での立て直しを図れるかと思われたが、第7節以降に途中6連敗を含む13戦未勝利と勝ち点を積めず、最終的に第36節の清水エスパルス戦に敗れたことでJ3降格が決定していた。
今季求められるものは当然1年でのJ2復帰。しかし、降格の影響もあってかこの冬は多くの主力選手がチームを離れた。特に攻撃陣の戦力流出は大きな痛手と言える。昨季期限付きで加入してチームトップの7ゴールを挙げたFW南野遥海が所属元へと戻り、同じく昨季の新戦力であるFW奥田晃也も移籍。さらに、長身のFW宮崎鴻や加入から6シーズンチームを支えたFW大島康樹もそれぞれJ2クラブへ移籍となっており、昨季の低迷要因の1つでもある得点力不足に拍車が掛かりかねない事態となった。
また、中盤でもサイドからのチャンスメイクが魅力のMF森俊貴らがチームを離れており、そもそものチャンスの数にも影響が出るであろう。もちろん新たに加わった選手もまた多数いる。中でも注目なのは徳島ヴォルティスより期限付きで加入のFW棚橋尭士の存在。昨季徳島では11試合出場で2ゴールをマークし、夏にSC相模原へ期限付き移籍すると5試合出場で3ゴールと出場試合数は決して多くない中で結果を出している。
前線には不安要素もある一方で、守備陣は選手の流出を最小限に留めており安定感が期待できる。だからこそ、浮沈を左右するのはチームに残留したFW小堀空やその他新加入の若手といった前線の選手にかかっている。期待の新戦力もいる一方で、得点源と呼べる選手の多くを失ったことから戦力ダウンが心配なクラブ2位とした。

1位:アスルクラロ沼津
主なOUT選手
- GK武者大夢(ロアッソ熊本へ完全移籍)
- DF附木雄也(カマタマーレ讃岐へ完全移籍)
- DF濱託巳(カターレ富山へ完全移籍)
- DF安在達弥(福島ユナイテッドへ完全移籍)
- MF持井響太(FC今治へ完全移籍)
- FW津久井匠海(水戸ホーリーホックへ完全移籍)
- FW和田育(FC大阪へ完全移籍)
主なIN選手
- DF三原秀真(愛媛FCより完全移籍)
今冬もっとも移籍で苦しんでいるJ3クラブはアスルクラロ沼津だろう。昨季はシーズン序盤から好調を続け上位争いをしていたが、夏以降は徐々に失速し10位でシーズンを終えていた。そしてこの冬、シーズン前半戦で見せた高い得点力なども影響してか、今冬は主力選手の大量流出が発生している。
前線では、昨季11ゴールを挙げてチームトップスコアラーとなったFW和田育と次いで9ゴールをマークしたFW津久井匠海が移籍。重要な得点源を複数欠くこととなった。中盤では、昨季完全移籍へと移行して37試合とほぼ全試合に出場したFW持井響太が移籍。ゴールに直結するプレーが魅力の中心選手も失った。さらに守備陣では両サイドを担ったDF濱託巳とDF安在達弥に加え、センターバックのDF附木雄也と守護神のGK武者大夢も流出している。
主力選手の大半がチームを離れることとなった一方で、補強については現状ルーキーあるいは他クラブの若手選手の獲得が多くを占めており決して十分とは言えないことから、戦力ダウンが心配なクラブ1位とした。上位進出に向けて転機となりそうなシーズンから一転窮地に立たされた沼津が、今季残留したメンバーに新戦力を加えてどこまで上に食らいつけるか注目だ。
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