
2月14日(金)にガンバ大阪vsセレッソ大阪の大阪ダービーで開幕を迎える2025シーズンの明治安田J1リーグ。今オフは同じカテゴリー内で様々な主力選手の移籍や監督の玉突き移籍など例年以上に活発であったが、Jリーグでのプレー経験がある選手の復帰や海外の名門クラブ出身者の加入など外国人選手の移籍も目立っている。
ここでは、今冬J1クラブに新加入したGKとDFの外国籍選手10名にスポットを当て、プレースタイルや経歴と共に紹介していく。

DFキム・テヒョン(鹿島アントラーズ)
- 国籍:韓国
- 年齢:24歳
- 前所属チーム:サガン鳥栖
1人目は、昨シーズン20位でJ2に降格したサガン鳥栖から鹿島アントラーズへ完全移籍で加入したDFキム・テヒョン。韓国1部リーグの蔚山現代でプロキャリアをスタートさせ、その後同リーグの複数チームを渡り歩いて2022シーズンから2年間J2のベガルタ仙台へ期限付き移籍していた。昨2024シーズンに鳥栖へと完全移籍を果たし、自身初となるJ1で公式戦31試合に出場した。アンダー世代代表の常連でもあり、今後の韓国代表主力として期待されている伸び盛りの若手プレーヤーだ。
対人プレーの強さが特徴で、センターバックのみならず左サイドバックとしてもプレーすることが出来る。最終ラインに不安がある鹿島にとっては願ってもない補強となっただろう。テヒョンの活躍に期待が集まる。

DFダニーロ・ボザ(浦和レッズ)
- 国籍:ブラジル
- 年齢:26歳
- 前所属チーム:ECジュベントゥージ(ブラジル1部)
2人目は、浦和レッズに加入したDFダニーロ・ボザ。ブラジル1部のミラソウでキャリアをスタートさせ、ポルトガルリーグのブラガBやブラジル1部のアトレチコ・パラナエンセ、同国名門のサントス、ヴァスコ・ダ・ガマ、ジュベントゥージでプレーしてきた。幾度かのレンタル移籍で成長を遂げ、2023シーズンには怪我での離脱もありながらジュベントゥージでキャリア最多のリーグ戦49試合出場2ゴール1アシストを記録している。
昨季13位の浦和ではセンターバックでの活躍が期待され、空中戦の強さで相手プレーヤーのチャンスの芽を摘むことはもちろん、ボールを前線に運ぶ能力や足元の技術の高さなど攻撃面でもチームを活性化させることが期待される。今夏のFIFAクラブワールドカップ2025に向けても世界基準のセンターバックが加入したことはチームにとって非常に大きな意味を持つだろう。

GKカウンゼン・マラ(町田ゼルビア)
- 国籍:ミャンマー
- 年齢:22歳
- 前所属チーム:産業能率大学
3人目は、Jリーグ初のミャンマー国籍プレーヤー誕生となった町田ゼルビアからGKカウンゼン・マラ。東京ヴェルディの下部組織時代に、現在シント=トロイデンVV(ベルギー1部)で活躍するMF藤田譲瑠チマやMF山本理仁らとプレーした実績を持っている。190センチの長身を活かしたハイボール処理に自信を持っている事はもちろん、シュートストップや左足から繰り出される正確なフィードが持ち味である。
スポーツ一家で育ったマラ。父親のマウン・ミャトゥ氏はバレーボールの元ミャンマー代表で、妹のイェーモン・ミャさんもバレーボールの強豪校・下北沢成徳高校で主力選手として活躍した後、今年1月にはプロ選手としてSVリーグのデンソーエアリービーズに入団した。
マラは町田の公式サイトで「海外にルーツを持つ多くの子どもたちが憧れを持つ日本を代表するGKになります」とコメント。町田には昨季チーム最多の37試合に出場したGK谷晃生がいるが、このルーキーに秘められたポテンシャルはチーム髄一であるとも感じられ、今後も目が離せない。

GKイ・クンヒョン(川崎フロンターレ)
- 国籍:韓国
- 年齢:18歳
- 前所属チーム:輔仁高校(韓国)
4人目は、韓国リーグ・水原三星ブルーウィングスの下部組織出身で輔仁高校(韓国)を卒業して川崎フロンターレに加入したGKイ・クンヒョンを紹介する。昨年の夏と秋に川崎の練習に参加したクンヒョンは、194センチの長身を活かした空中戦の強さやシュートストップを首脳陣に披露。潜在能力の高さも買われ、今季からの川崎入りを勝ち取った。
チームには同郷の元韓国代表GKチョン・ソンリョンがいる為、得るものは非常に大きいだろう。まずは基礎的な技術を身につけ、将来川崎のゴールマウスを守るプレーヤーへと成長することを期待する。

DFトーマス・デン(横浜F・マリノス)
- 国籍:オーストラリア、南スーダン
- 年齢:27歳
- 前所属チーム:アルビレックス新潟
5人目は、アルビレックス新潟から横浜F・マリノスへ完全移籍したDFトーマス・デンを紹介する。ケニアからオーストラリアに移住した経歴があり、プロキャリアのスタートも同国名門のメルボルン・ビクトリーである。その後、PSVアイントホーフェンのセカンドチームや浦和レッズでもプレーし、2022シーズンから3シーズン新潟で主力として活躍していた。
アフリカの血が流れていることもあり、跳躍力を活かした空中戦の強さや懐の深さ、スピードなどを武器に出場機会を掴んでいた。また、オーストラリア代表としての選出経験もあり実績十分のプレーヤーだ。
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