元ヴィッセル神戸指揮官であり、現ベルギー1部シント=トロイデンVV(STVV)監督のトルステン・フィンク氏は、来季からKRCヘンクを率いることがほぼ確実である模様。FC東京から下部組織のヨング・ヘンクへ期限付き移籍中のU20日本代表FW熊田直紀にチャンスが訪れるかもしれない。
フィンク氏は神戸時代に元スペイン代表MFアンドレス・イニエスタや元ドイツ代表FWルーカス・ポドルスキらを擁する中、天皇杯を制した実績の持ち主。昨年6月にSTVVの監督に就任すると、浦和レッズから加入の鈴木を正守護神に抜てきしたほか、MF藤田譲瑠チマらパリ五輪世代を積極的に起用。守備に重心を置いたプレースタイルからポゼッションサッカーへの転換を図る中、今季のレギュラーシーズンを9位で終了。プレーオフでは最終節のみを残す中、1勝3分1敗と来季欧州カップ戦出場の可能性が消滅している。
STVVとの契約を2025年6月まで残しているものの、以前から今夏退団の可能性が報じられていたフィンク氏。ベルギー紙『HBVL』は今季最終戦の前日である24日に「フィンク氏はヘンク監督就任で合意間近だ。彼は27日にも自身の進退について発表する」とリポート。ベルギーの移籍市場に精通しているサシャ・タヴォリエリ氏もX(旧ツイッター)で「ヘンクはフィンク氏の招へいを最優先事項として考えている」と伝えるなど、元神戸指揮官のヘンク行きは秒読み段階とみられる。
そのヘンクの下部組織では、今年1月から熊田がプレー。現在19歳の同選手は、2月4日のベルギー2部リーグ戦でデビューを飾ると、その後はスタメン出場6試合、途中出場2試合で1ゴールとプレー時間を確保。期限付き移籍期間は今年12月までであるが、日本人選手を熟知するフィンク氏がトップチームの監督に就任するとなれば、プレシーズン期間中にトップチームでのアピールチャンスを得ることも考えられる。
また、『HBVL』はSTVV所属選手の去就について「フィンクはSTVVから何名かの選手を引き抜きたいと考えている」とリポート。フィンク監督から高い評価を受けている鈴木についても「今夏退団の可能性がある選手」と紹介していることから、同選手にヘンク移籍の可能性はあるとみられる。
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