ゴールから離れる新しい動き
40分、セルティックの3点目のシーンで、またしても昨シーズンにはあまり見られなかった動きがあった。古橋はゴールから離れてビルドアップに参加すると、その流れから左サイドの裏へ向けてスプリント。ワンタッチであげたクロスはDFに阻まれるも、すぐさま相手のクリアを拾ったオライリーとワンツーで左サイドを簡単に攻略した。そこからのクロスで、ターンブルがこの試合自身2点目となるゴールを決めた。
後半になっても古橋は様々な新しい動きを見せる。50分、DFキャメロン・カーター=ヴィッカースがビルドアップから少しボールを前へ運び出すと、古橋は相手DFとMFの間まで下りてきて、縦パスを受けたオライリーから3人目の動きでボールを受けた。前を向きフリーの古橋は、再びオライリーへパスをしてシュートチャンスを演出した。
試合後コメントからわかること
昨シーズン36試合出場2アシストだった古橋が、開幕戦ではアシストも記録。73分、ビルドアップの流れでカーター・ヴィッカーズから縦パスを受けた古橋は、前向きで裏に抜ける準備をしていたオライリーへワンタッチでスルーパス。ボールに触れないままゴール近くに迫っていったオライリーが、チーム4点目となるボレーシュートを決めた。
試合後、中盤を担当したオライリーは「時々、亨梧(古橋)が深く降りることで、私と高い位置にいるミッドフィールダー、ウィンガーが少しだけ(前方方向に)走ることができるようになります」と英メディア 『デイリー・メール』に向けてコメント。このことから、ロジャース監督率いるセルティックの攻撃オプションとして「古橋のゴールから離れる動き」が共有されていることがわかる。
開幕戦の攻撃を観ると、セルティックの選手たちはボールを保持しているときに常に全力というわけではなく、時々休息をとっているようにも見受けられた。その結果1試合を通してしっかりとボールを支配し、鋭いカウンター攻撃も繰り出せていた。
この変化により古橋のゴール数は減少するかもしれないが、ロジャーズ監督は攻撃の多様性を求めている。開幕戦では、古橋がゴール前だけではなくポジションを下げて攻撃に参加することで、中盤やウインガーの選手らが得点エリアに顔を出し、ゴールに迫り実際に結果も出した。これらのことが正しく行われれば攻撃が効果的に機能することを示した。
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