Jリーグ 鹿島アントラーズ

鹿島FW鈴木優磨への批判に反発。名古屋OB「子供に悪影響だとか…」

鈴木優磨(写真中央) 写真:Getty Images

 日本サッカー協会の扇谷健司審判委員長は、先月14日開催の明治安田生命J1リーグ第13節・鹿島アントラーズ対名古屋グランパスにおける鹿島所属FW鈴木優磨の振る舞いに苦言。鹿島が審判委員会に抗議文を送付するなど問題に発展する中、名古屋OBが鈴木が持論を展開。同選手に対する批判にも反応している。

 鈴木は前半12分にMF樋口雄太のコーナーキックからヘッドで合わせてゴールネットを揺らした。しかしVAR(ビデオアシスタントレフェリー)が介入すると、木村博之主審はペナルティエリアでの競り合いで鈴木がMF稲垣祥を倒したとして、ファウルと判定。ノーゴールで試合が再開される。

 すると同選手は前半29分、再び樋口のコーナーキックに頭で合わせて先制点を奪取。ゴール直後、木村主審のもとに詰め寄って睨みつけた。ただMFディエゴ・ピトゥカらチームメイトがすぐに鈴木を主審のもとから引き離すと、主審も鈴木に対してカードを提示しなかった。

 この鈴木の行為について、扇谷審判委員長は「非常に大きな問題。レフェリーがしっかり対応しないといけない」と指摘。「ああいったことがピッチで行われるのはいけない。Jリーグをより良くしていく中では、あってはならない」と苦言を呈していた。

 この審判委員長の発言をうけて、かつて東京ヴェルディ、FC岐阜、名古屋でプレーしていた高木義成氏は5日に自身のYouTubeチャンネルを更新。「僕はあの選手が大好き。良し悪しはあると思うけど、あれだけ気持ちが見える選手はなかなかいないんじゃないかな」と鈴木を絶賛した上で、「詰め寄ったのは気分悪いのかもしれないけど、『あれをやって損するのは自分』ということも含めてプロ選手としてやっていると思う」と私見を述べている。

 そんな鈴木の試合中における振る舞いには、「子供たちに悪影響を与える」「見ていて気分悪い」といった声が上がることが多い。同選手への批判について高木氏は「子供に悪影響だとかいう意見を(ネット上で)見た。もちろんそうかもしれないけど、何でもサッカー選手に求めるのは酷」とコメント。

 「まずは自分のためにサッカーをするべきだと思うし、それがチームのためになって、結果的に子供たちに夢を与えることになると思う。全部ダイレクトで繋げるのは、ちょっと違う」と反論している。