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清水監督就任の経緯告白!ゼ・リカルド「最も難しい決断。たった一晩で…」

ゼ・リカルド監督 写真:Getty Images

 明治安田生命J1リーグ・清水エスパルスのゼ・リカルド監督が、ブラジル2部ヴァスコ・ダ・ガマの監督辞任、およぶJリーグ挑戦に至るまでの過程を明かした。18日、ブラジルメディア『グローボ』が指揮官の言葉を伝えている。

 ゼ・リカルド氏は、これまでブラジル1部のボタフォゴFRやフォルタレーザEC、カタール1部のカタールSCなど複数クラブを指揮。今年1月にヴァスコ・ダ・ガマの監督に就任すると、クラブをカンピオナート・カリオカ(リオデジャネイロ州選手権)でベスト4入りに導いていた。

 しかし今年6月に清水エスパルスから監督就任の打診を受けると、ヴァスコ・ダ・ガマを退団。6月上旬から清水エスパルス監督に就任すると、J2降格圏に沈んでいたチームの立て直しに成功。清水エスパルスはリーグ戦残り9試合の時点で、J2降格圏の17位ガンバ大阪から5ポイント差の12位につけている。

 そんなゼ・リカルド監督は母国メディアのインタビューに対応。清水エスパルス監督就任の経緯を聞かれると、「(6月3日の)グレミオ戦を終えた後、すぐに清水エスパルスから正式なオファーが届き、契約書が送られてきたんだ」

 「清水エスパルスには『来年まで待ってほしい』というお願いもした。だが、すでに監督を変えてしまったので待てない、早く決めないといけないと言われた」

 「残念ながらたった一晩で、ヴァスコ・ダ・ガマを去ることを決断しなければならなかった。正直言って、プロの監督として最も難しい決断のひとつだ」とコメント。

 「実はブラジルで4年間プロとして働いた後、私と家族のために、いつか海外で経験を積もうと決めていたんだ」

 「海外での仕事は、自分のプロキャリアで大きなプラスになるし、私の決断をいつも後押ししてくれる家族にとっても、異文化に触れて別の言語を学ぶ機会になると確信していたからね」と、以前からブラジル国外での監督業挑戦を検討していたことも明かしている。

 また『グローボ』は「妻と息子の日本への永住は来年の予定だが、ゼ・リカルドは5人のブラジル人選手とともに生活し、すでに日本のファンの愛情を受けている」日本における同監督の現状を説明。「彼の目標は、Jリーグをかつてのようにブラジル人監督にとって良いマーケットにすることだ」と指揮官の野望も綴っている。