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板倉滉の買取OP行使が最優先事項に!シャルケが主力選手放出で14億円ねん出計画か

板倉滉 写真:Getty Images

 日本代表DF板倉滉(25)は主力選手としてシャルケのブンデスリーガ昇格に大きく貢献した。そんな板倉滉は昨年8月にマンチェスター・シティからの1年レンタルによりシャルケへ加入しているが、シャルケは同選手の引き留めに全力を尽くすようだ。11日、英メディア『90min』のドイツ版が伝えている。

 板倉滉は東京五輪終了後の昨年8月19日にマンチェスター・シティからシャルケへレンタル移籍。2日後のリーグ戦でデビューすると、2.ブンデスリーガ(ドイツ2部)第5節・フォルトゥナ・デュッセルドルフ戦以降はリーグ戦全試合で先発出場している。

 またシャルケは今年3月以降のリーグ戦8試合で6勝2敗と好調を維持する中、今月8日開催の第33節・ザンクトパウリ戦で3-2と勝利。ブンデスリーガ自動昇格圏外の3位ハンブルガーSVとの勝ち点差が「5」のままで残り1試合となったため、来季のブンデスリーガ昇格が決まった。

 板倉滉は今年6月にシャルケへのレンタル期間が満了となるが、マンチェスター・シティとシャルケの取引では500万ユーロ(約6億8000万円)から600万ユーロ(約8億2000万円)の買い取りオプションが設定されている。

 ただ、シャルケ幹部は先日にドイツ紙『ビルト』のインタビューで「我々はコウを維持しようとしているし、今のところ何も除外したくない」とコメント。ブンデスリーガ昇格確定にかかわらず、同選手の完全獲得が不透明であることを認めていた。

 それでも『90min』は、「シャルケは昇格が決まったことにより、来季の計画に集中することができる。より大きな予算、そしてイタクラとともに」と主張。これによると、チーム編成の予算は今季の2000万ユーロ(約27億4000万円)から3800万ユーロ(約52億1000万円)まで増額する見通しであるという。

 そしてシャルケはセンターバックの主力選手であるDFマリック・チャウ(20)を売却候補に含めているとのこと。チャウにはすでにミランをはじめ複数クラブが関心を寄せており、シャルケは移籍金として1000万ユーロ(約13億7000万円)を要求。この売却益の一部を板倉滉の完全獲得に費やすものとみられる。

 なお、ドイツメディア『フースバル』は買い取りオプションの行使期限が6月16日に設定されていると先月下旬に報じている。板倉滉本人が複数回にわたりシャルケ残留への思いを語っているだけに、クラブ幹部もシャルケ下部組織出身のチャウを放出してまで板倉滉の維持にこだわっているようだ。