アジア ワールドカップ

サッカーと女性。W杯を前に、求められる平等な報酬

著者:スティーブン・デニス(フットボール・トライブ・インドネシア)

 2013年からの女子サッカーファンとして、女子ワールドカップを心待ちにするのは2回目になる。6月7日から7月7日までフランスで開催される「FIFA女子ワールドカップフランス2019」で、アジアを代表する4チームは、オーストラリア、中国、日本、韓国、タイだ。

 アジアの女子サッカーは年々成長してきた。日本が2011年にタイトルを獲得し、より多くのアジア人選手がヨーロッパやアメリカなど海外でプレーするようになった。その一例が中国のワン・シャンで、彼女はパリ・サンジェルマンへの記録的な移籍の際にチャイニーズ・ネイマールと呼ばれた。さらには国際レベルで、FIFAがヒジャブ着用女性の入場制限を解いた後、いくつかの中東の国々も次の大会への出場チャンスを狙っている。

 これらの問題については、次回に述べよう。今週末スタートした女子ワールドカップの前に、まずはもっと広い問題を強調したい。

 ルワンダの首都キガリで毎年恒例開催のFIFA会議にて、最近再選出となったFIFAのジャンニ・インファンティーノ会長は、賞金総額や大会予算の増額を発表した。これにより今大会の勝者は400万アメリカドルを手にすることとなる。カーリー・ロイドと仲間たちが2015年のカナダ大会時で勝ち得た額の倍となる。フランスでプレーすることになる24カ国は1150万ドル、今夏の選手リリースにクラブは総額850万ドルを手に入れる。しかしAP通信によると、当然ながらこの総額は男性サッカー界に比べるとまだ少ない。

 全ての選手の平等を強調する国際プロサッカー選手会(FIFPro)によると、男子ワールドカップの賞金総額と大会予算は、2014年ブラジル大会から2018年ロシア大会までに約12%増えて総額4億ドルだ。同じ規則と同じ怪我の危険性をあげ、多くの批評家がFIFAが給与の不平等のギャップを埋める努力をしていないと指摘し続けている。

 お金のことだけではない。現在女子サッカーが直面している多くの問題がある。選手やコーチたちは世界中で様々な否定的コメントに苦戦している。また今年の大会には最も優れた才能の1人、ノルウェーのアーダ・ヘーゲルベルグが出場していない。彼女は2017年から国際サッカーから退いている。

 大会が始まり注目を浴びる才能は、FIFAからの平等な報酬を求める主張を支持し強調するべきだろう。またこの懸念に関係なく、今大会は世界中のサッカーファンのためのエンターテイメント要素が整えられている。