Jリーグ 北海道コンサドーレ札幌

第14節で見えてきた、コンサドーレが抱える強みと課題

リーグ戦3試合連続で無得点だったコンサドーレ札幌は、ホームにサンフレッチェ広島を迎えた。勝ち点で並んでいるだけに、勝ち点3の欲しい相手だ。札幌は後半63分に早坂良太のゴールで先制。リードを守り切り4試合ぶりの勝利を手にしている。今回は、第14節で見えてきた札幌の強みと課題を、ここまでのリーグ戦を踏まえてご紹介する。


持てる武器を活かそうとした

チームの柱であるアンデルソン・ロペス、チャナティップ・ソングラシン、宮澤裕樹を欠いた札幌は、ルーカス・フェルナンデスを左のシャドーで起用。前線に5枚の選手を並べ、その後ろを2-3でセットした。1列ポジションを上げ、3の左に入った福森は意図的に川辺駿のエリアにボールを持ち出した。これにより5-4でセットした広島からルーカスがプレーするスペースを作り出そうとした形だ。また、札幌は右サイドの中野嘉大をフリーにさせようとするプレーも並行して行った。これにより、広島はケアすべきは左のルーカスのところか右サイドの大外かを考えながらのプレーを強いられた。後半からはこれが功を奏し、右サイドが気になるタイミングでルーカスにボールが入り、そこからのサイドチェンジで広島を翻弄。クロスを中心に可能性を感じさせる攻撃を繰り返すことができた。


日本代表DF菅大輝

福森が川辺を釣りだそうとするポジショニングを取れば、カウンターを受けた際に札幌の左サイドに広大なスペースが生まれる。それをカバーする役目を求められてのが、日本代表初招集となった菅だ。この試合の菅は試合の展開を読むプレーに長けていた。左サイドを使われはしたものの、菅がその攻撃に対して完全に後れを取ったシーンはなかった。WBとして洗練されてきている。


シュートを打つためのボール保持

前半の札幌はボールを保持するためにボールを保持していた表現できるだろう。点を取ることよりも、ボールを失わないことに重心を置いているように見えた5-4でブロックを組み、札幌の攻撃を遅らせようとする広島のような相手にはボール保持率の高い世界中のクラブを見ても、ボールを保持するためにボールを保持するクラブはない。点を取るため、点を失わないためにボールを保持する。手段と目的を混同するのは危険だ。特に5-4でブロックを組み、札幌の攻撃を遅らせようとする広島のような相手には。


鈴木武蔵を楽にさせたい

広島は鈴木武蔵に対してあたりに強く、対人能力の高い野上結貴を当ててきた。このマッチアップでは鈴木が縦パスを受けて裁ききるプレーというのを期待するのは難しい。3分に見せたようなロングボールで、相手のディフェンス陣に裏のスペースを意識させるプレーを増やしたい。多少マークにタイトさが失われれば、あらゆるプレーの可能性を持っていることを鈴木は証明している。


次節をどう戦うか

代表ウィークにより、第15節まで約2週間中断されるJリーグ。この期間に復帰の見込めない宮澤不在の戦い方を突き詰めたい。次節は2枚のイエローカードで退場となったルーカスが出場停止となる。メンバーとしては第14節の布陣から、ルーカスとチャナティップを入れ替えたメンバーになるだろう。となれば、人の配置も大きく動かす必要はないはずだ。

チャナティップはルーカスに比べて、プレーする際に多くのスペースや時間を必要としない。よりサイドや中央での連携が増える展開が予想できるだろう。福森や深井一希も、ルーカス出場時ほどサポ―トに回る必要もなくなる。チャナティップのポジショニングにより、より鈴木武蔵がプレーしやすい環境を整えることもできるはずだ。今節では左のハーフスペースをメインに攻略を図ったが、より左の外のラインを使い、横への揺さぶりの振り幅を大きくできるだろう。