ラ・リーガ レアル・マドリード

モウリーニョがレアルの監督に就任すべきでない3つの理由

4日間で2度、バルセロナとのエル・クラシコに敗れ、6日にはアヤックス・アムステルダムにベルナベウで4-1完敗。チャンピオンズリーグ(CL)からも姿を消したレアル・マドリード。指揮官サンティアゴ・ソラーリ解任の噂も日に日に大きくなり、後任に関する報道も少なくない。その後任候補の1人として噂されているのが、ジョゼ・モウリーニョ。2010年から2013年までチームを率いた世界的名監督だ。ただ、今回はそんなモウリーニョがマドリードの監督に現状相応しくない3つの理由をご紹介する。


選手との過去

マンチェスター・ユナイテッドでポール・ポグバなど、主力選手との確執が報じられたモウリーニョ。ただ、それはレアル・マドリード監督時代も同じだ。イケル・カシージャス、ペペ、セルヒオ・ラモスといった選手たちとの関係性は良いとは言えなかった。現在もマドリードでプレーを続けているのはセルヒオ・ラモス1人。しかし、彼のチーム内での立場は数年前よりもはるかに大きくなり、チームに与える影響も段違いだ。その彼とあまり関係性の良くないモウリーニョが、現在のマドリード監督に就任することはクラブにとってあまりいいことではないはずだ。


若手育成力

主力選手の高齢化や下部組織監督上がりのソラーリが指揮官を務めていることもあり、スカッドに若手選手が多い現在のマドリード。ビニシウス・ジュニオールやマルコス・ジョレンテなど、23歳以下の選手が9人プレーしている。イスコを除く多くの選手が、ソラーリの下でステップアップを図ろうとしている。ただ、モウリーニョがマドリードの監督になった場合、彼らの将来はより不確実なものになるだろう。モウリーニョが明確に開花させた才能は、多くない。むしろ、見逃してきた才能が多すぎる。ケビン・デ・ブライネやロメル・ルカク、モハメド・サラーなど、チーム事情や選手の状況により致し方ない部分もあるのは事実だが、それを加味しても彼が見逃した才能は多い。マーカス・ラッシュフォードなど、若手選手のポテンシャルを十分に引き出せなかったモウリーニョにビニシウスを任せることができるだろうか。


戦術面

モウリーニョが選手との信頼関係に問題を抱えていたこともあるが、ユナイテッドでは彼の設定した戦術が機能した試合は少なかった。もちろん世界屈指の名将の1人であり、試合中の判断には光るものもあるが、ゴール前にバスを止めるスタイルは、サポーターを中心に彼が批判される1つの理由となってしまった。彼がユナイテッドで見せた戦い方をマドリードで再現しようとした場合、それに適応できる選手が何人いるだろうか。マドリードにはモウリーニョにとって生命線だったネマニャ・マティッチやアンデル・エレーラはいない。センターバックやサイドバックの攻撃力を見ても、彼らの才能を無駄にしてしまうだけではないだろうか。


名前:菊池大将
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