プレミアリーグ

チェルシーがカラバオ杯を優勝するために、行うべき3つの変更

マウリツィオ・サッリはチェルシーで素晴らしい仕事をした。彼がロンドンに来て以降、クラブは凄まじい速度で哲学、アプローチの変更を行った。より積極的なスタイルへの変化は、ライバルクラブの監督からも称賛とともに評価された。

しかし、ここ数週間、サッリが行っている革命は大きな問題に直面している。リーグ戦ここ5試合は2勝3敗と負け越し、順位表ではアーセナル、マンチェスター・ユナイテッドに追い越されてしまった。今回は、そんな最悪の流れを断ち切りカラバオカップ優勝を決めるために、行うべき3つの変更をご紹介する。


アスピリクエタの左サイド起用

マルコス・アロンソはプレミアリーグ屈指のLSBだ。スペイン代表にも召集されており、国際レベルでも彼が評価されていることを証明している。ここ2シーズンのチェルシーにとって、左サイドで相手チームに脅威になっていたことは間違いない。しかし、今シーズンのアロンソは守備時のポジショニングに大きな不安を抱えている。最終ラインから大きく離れ、ブロックに脆弱性を生み出してしまっている。さらに、マンチェスター・シティの右サイドにはラヒーム・スターリングがいる。そこでセザル・アスピリクエタの左サイド起用を勧めたい。守備能力は間違いなくアロンソより上で、サイド適正も問題なし。右サイドにはダビデ・ザッパコスタを起用すれば問題ないだろう。


カンテの低い位置かつジョルジ―ニョと近い位置での起用

サッリの手元には世界最高クラスの才能があふれている。ジョルジーニョやエンゴロ・カンテ、マテオ・コバチッチなどは、どのクラブの監督でも欲しいだろう。ナポリ時代には、インサイドハーフにアランという万能な選手がいた。高い位置で攻撃に参加しながら、守備の役割でも効いていた。しかし、現在その役割を担うカンテは、彼の最大の長所である守備力を犠牲にしてしまっている。さらに、チェルシーにはハムシクのように抜群のポジショニングでジョルジーニョが消された際に攻撃を組み立て、ラストパスにも関与できる選手はいない。そこで、カンテとジョルジーニョを同じ列でプレーさせることを勧めたい。これにより、ジョルジーニョが消されにくくなり、ネガティブトランジション時のボール奪取もより容易になる。いわゆる2ボランチにすることで、ジョルジーニョが相手のプレッシングを外し、スペースのケアにずれを生み出すことも容易になるはずだ。


ジルーのスタメン起用

サッリが率いたナポリが面白いように相手の守備ブロックを壊滅に追い込むとき、彼らはレイオフ(ポストプレーヤーの近くに3人目の選手を配置し、2人がかりで前を向くプレー)を多用する。逆に、これがあまり見られない試合は、ナポリが攻めあぐめた試合でもある。そして、そのレイオフを異次元の精度で実行できるのがオリビエ・ジルーだ。チェルシーにはエデン・アザールを筆頭にペドロ・ロドリゲスなど、スペースのない場面でもボールを持てる選手は多い。アザールとジルーの関係性の良さはここまでのシーズン、昨シーズンを見てもわかる。