Jリーグ サガン鳥栖

J1残留へ運命のラスト2節。勝ち点「37」で横並びの3クラブの行方は…?

先週末にJ2リーグが一足早く終了しているが、J1ライセンスを付与されていない町田ゼルビアが4位でシーズンを終えたため、J1からJ2への自動降格クラブ数は従来通り「2」となっている。また16位のクラブは東京ヴェルディ、大宮アルディージャ、横浜FCとのJ1参入プレーオフに回ることとなった。
そこで今回は勝ち点が「40」に届いていない4クラブ(すでに降格が決定してV・ファーレン長崎が除いた)に対象を絞り、J1残留の行方を大きく左右する第33節、そして第34節の展望を行う。


14位:湘南ベルマーレ(勝ち点37)

・今節の対戦カード:対浦和レッドダイヤモンズ戦(H)
・最終節の対戦カード:対名古屋グランパス戦(A)

今季のYBCルヴァンカップ覇者であるベルマーレは、来季AFCチャンピオンズリーグ出場権を狙う浦和レッズとの難しい一戦に臨む。ただ浦和レッズは日本代表DF槙野智章が脳震とうによる規定により欠場が確定。さらに司令塔のMF柏木陽介が累積警告により出場停止と主力を2人欠いていることがベルマーレにとっては追い風となるだろう。
そして最終節には残留争いの直接のライバルである名古屋グランパスとの天王山が控えている。残留の条件は非常にややこしいものとなっているが、何としても今節で1ポイント以上の上積みをしておきたいところだ。


15位:サガン鳥栖(勝ち点37)

・今節の対戦カード:対横浜F・マリノス戦(H)
・最終節の対戦カード:対鹿島アントラーズ戦(A)

最終節の鹿島アントラーズ戦ではポイントの上積みが非常に厳しいだろう。鹿島アントラーズは来季AFCチャンピオンズリーグ出場権確保へ天皇杯での優勝・もしくはJ1リーグでの3位以内確保の両方を目指しているためモチベーションが非常に高いことが容易に予想される。
そうなると残留への条件としては今節のホーム最終戦での勝利が絶対条件といったところだろう。もし今節で3ポイントの上積みに成功し、かつ勝ち点で並ぶ湘南ベルマーレと名古屋グランパスがともに今節引き分け以下に終わった場合は残留が確定する。


16位:名古屋グランパス(勝ち点37)

・今節の対戦カード:対サンフレッチェ広島戦(A)
・最終節の対戦カード:対湘南ベルマーレ戦(H)

こちらも湘南ベルマーレと同様に最終節は非常に厳しい戦いになることが予想されるため、J1残留に向けて今節での勝ち点上積みが必至だ。対戦相手のサンフレッチェ広島はシーズン序盤は好調だったものの、8月中旬の川崎フロンターレとの直接対決で敗れて以降、リーグ戦では2勝1分6敗と一気に調子を落としており、前節のジュビロ磐田戦では後半アディショナルタイムでの逆転負けを喫している。


17位:柏レイソル(勝ち点33)

・今節の対戦カード:対セレッソ大阪戦(A)
・最終節の対戦カード:対ガンバ大阪戦(H)

J1参入プレーオフ圏内から4ポイント差をつけられている柏レイソルのJ1残留の可能性は極めて低いと考えてよいかもしれない。前節の鹿島アントラーズ戦の敗戦を受けて加藤望監督を解任し岩瀬健暫定監督を登用したフロントの判断にはサポーターから対応の遅さを厳しく指摘されている。
そんな柏レイソルではあるが、J1残留に向けては残り2試合の大阪勢との対戦で6ポイントを加算することが絶対条件。なおかつ勝ち点37で並んでいる3クラブのいずれかが残り2戦での獲得ポイントが「1」以下に終わると、J1参入プレーオフに回ることとなる。ただ最終節のガンバ大阪が目下リーグ戦8連勝中と勢いに乗っており、非常に厳しい試合となるだろう。