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ヌワンコ・カヌ、542名の命を救う「トロフィーよりも命が大事」

 インビンシブルの一員としてアーセナルなどで活躍してきたヌワンコ・カヌ氏はこれまでに多くの命を救ってきたようだ。14日、英紙『ガーディアン』が報じている。

 カヌ氏は現役時代に心臓に問題が発覚し手術を余儀なくされ、引退後も心臓の手術を行った経験を持つ。そんな同氏は2000年に「カヌ・ハート・フェデレーション」という慈善団体を立ち上げ、心臓に問題を抱えるアフリカの人々を救ってきた。カヌ氏は『ガーディアン』のインタビューに応じ、以下のように語っている。(一部抜粋)

「私たちは542名の命を救ってきた。現在も活動を続けているし、今週は4人の患者がスーダンに行った。手術は成功したと聞いているよ」

「私たちは病院と連携して診察を行い、彼らの両親と話し合い、教育を行いながら子供たちを他の国に連れていく。基金の目標はナイジェリアを出発点として、アフリカで独自の心臓病院を建設することだ」

「サッカー選手としてトロフィーを獲得してきたことはいいことだった。だが、これはもっと重要なことなんだ。彼ら(医師団)が報告してきたのは私の心臓に問題があり、サッカーを続けることは難しいというものだった」

「生と死の間に大きなテストはない。這い上がることができれば、なんでもできるさ。この経験は私にするべきことを成し遂げる力を与えてくれた」

「私は大人になってから経験したが、それを子供経験すると想像してみてほしい。彼らがその痛みを味わうのは、あまりにも不憫だ」

「クラブと連盟は選手たちのチェックを行うことを真剣に検討すべきだ。私がインテルで病気が発覚しなければ、プレー中に死んでいたかもしれない。強く訴えてきたよ」

 自身の経験をもとに、心臓の問題に真摯に向き合いながら多くの人命を救ってきたカヌ氏。チャリティーマッチなども精力的に行い、収益の寄付なども行っている。現役を退いてからもアフリカの英雄としての役割を全うする姿を称えたい。