代表チーム スウェーデン代表

DR.TRIBE【試合診断書】W杯グループステージ メキシコ対スウェーデン

大会:ロシアワールドカップ
カード:メキシコ対スウェーデン
スコア:0-3
担当医:菊池大将(@yukkenokonoko
【分析内容】
・マン・オブ・ザ・マッチ(MOTM)
・ザ・ハード・ワーカー(THW)
・モースト・ディサポティング・プレーヤー(MDP)
・両チーム監督
・主審


メキシコMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):対象者なし


メキシコTHW(ザ・ハード・ワーカー):エドソン・アルバレス

ビルドアップを封じられた際に、自身のドリブルから局面を打開する回数が非常に多かった。2点を奪われてからは、焦って無理やりなドリブルをする場面もあったが、彼が居なければメキシコのビルドアップは更なる困難を迎えていた。オウンゴールを記録してしまったが、致し方ない部分が大きい。


メキシコMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):カルロス・サルセド

2失点目は彼の致命的なボールロストから。あの局面では意地でもボールをロストしてはいけない。PKを与えてしまったモレノは累積2枚目のイエローカードを提示され、決勝トーナメント1回戦に出場できない。


スウェーデンMOTM(マン・オブ・ザ・マッチ):ルドビク・アウグスティンソン

スウェーデンを決勝トーナメントに導く貴重な先制点を挙げた。サイドからクロスで数多くのチャンスを作り、ラユンやベラに対しても集中力の高いディフェンスを見せた。


スウェーデンTHW(ザ・ハード・ワーカー):全員

全員で勝ち取った勝利と言っていいだろう。全員が走り、高い集中力でメキシコを跳ね返した。高さを武器にした彼らの強固なディフェンスはもっと高いレベルの国に対しても通用するだろう。


スウェーデンMDP(モースト・ディサポインティング・プレーヤー):対象者なし


メキシコ監督:フアン・カルロス・オソリオ

ビルドアップの局面からスウェーデンに苦しめられた。ボールを動かして、スウェーデンの守備ブロックを動かし、数的かつ位置的優位性を作り出してからパスをを入れて崩そうというプランだったが、ビルドアップ時の最終ライン3枚にスウェーデンが効果的にプレスをかけたことで苦しんだ。ロングボールを蹴らされ、そのセカンドボールを素早く回収するという形で乗り切ろうとしたが上手くいかず。しかし、後半もビルドアップの形を大きく変えることはなかった。また、クロスへの対応も悪かった。ファーサイドで必ず相手をフリーにしてしまったし、かといってクロスを封じる策も講じることはできなかった。引いたスウェーデンの守備ブロックを攻略する一手も見つけられず、オソリオらしからぬ采配に終わった。


スウェーデン監督:ヤン・アンデション

戦術家オソリオを完全攻略した。高さという絶対的なアドバンテージを活かして、クロスの際には2トップ+もう1人を必ずエリア内に侵入させ、ファーサイドでフリーな選手を作り出し、折り返しからシュートという形は終始メキシコを苦しめた。また、メキシコの3バックに2トップ+フォルスベリでプレッシャーを与え、ビルドアップを機能不全に。メキシコは最後まで解決策を見いだせなかった。また、トイボネンやベリをサイドに流れさせて、メキシコのサイドバックとマッチアップさせ、高さの面で質的優位に立ちサイドで起点を作ることに成功。ガジャルドは前半だけで8回の空中戦を強いられている。最後は前線から最終ラインまでをコンパクトに保ったブロックでメキシコをシャットアウト。理想的な形で試合を終えた。


主審:ネストル・ファビアン・ピタナ

5分までに2つの誤審をしてしまった。1つはガジャルドへのイエローカード、もう一つはオチョアのハンドの判定だ。1つ目は仕方ない部分もあるが、2つ目は明らかにボールがエリア内に入っていた。高さで優位に立つスウェーデンなだけに、試合を壊しかねない判定だ。




名前:菊池大将
趣味:サッカー観戦、映画鑑賞、読書
好きなチーム:ACミラン
幼少期に父親の影響でミランが好きになりました。アイドルはシェフチェンコ。パッション、データ、経済、カルチャー、サッカーの持つ様々な表情を見るのが好きです。よろしくお願い致します!

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